2008年の山行

2008年8月17日 (日)

北アルプス・唐松岳に登る・その3下山編

またまた前回の続きです。

Km1 8月8日、12時30分、北アルプスの唐松岳(標高2696メートル)に登頂しました。

愛用のザック、カリマー・リッジSL30と記念写真。

実は側にいた方に、自分の写真も撮っていただいたのですが・・、恥ずかしいので掲載しません~。
年賀状の写真に使おうっと。
















Km2 山頂は360度のパノラマです。

隣の山、五竜岳が迫力の山容を見せています。う~ん、行ってみたい。
けど、また次回ね、無理はいけません。

右側には、立山連峰が見えています。




Km3 山頂からは稜線が連なる、不帰ノ嶮(かえらずのけん)への縦走路が見えます。これを歩けば白馬岳まで行けますが、険しそう。
例年数名の遭難死亡者が出ております・・。私のような素人がうかつに踏み入れてはいけない、大変危険なルートです。






Km4 ちなみに三角点はこちら。ここを踏んでおかないとピークに到達していませんので、是非どうぞ。

さて、写真も撮ったし、北アルプスの山頂も堪能したので下山開始です。
他の登山者は山荘周りにザックを置いて来ているので身軽ですが、私は何故かザックを背負ったまま・・。辛い。

しかし、同じ様にザックを背負ったまま下る人もいます。「おお、やっと山荘が見えた」とか言っています。
そうか、この下りでザックを背負っているのは、さっきの不帰ノ嶮からの縦走路は山頂を通って下りますので、あの険しい道を歩いた者だけなのです!
くくく、私も登ってくる人たちに、北アルプスでもトップクラスの難所を歩いたクライマーに間違われているのね・・。
そう思うと気分がいい。

Km5_2 眼下に頂上山荘が見えます。下りルートは、そこまで15分ほどで下りれます。












Km6 途中、綺麗な花(ききょう?)が咲いていました。













Km7 さて、無事山小屋まで下りてきました。で、どうしましょう?
時計を見ると13時20分。う~ん。
単独の悲しさ、部屋に入っても18時頃の夕食まで何もすることが無い。お友達を作ろうかなあ・・と思っても私よりもかなり年配の方の密度が非常に濃い山です、話が合うかなあ。
小屋の周りで生ビールのジョッキを持って飲んでいる方がいますが、このテラス狭いし工事現場みたいだしカップルばかりだし・・。この工事、内装を改築しているようで、この部分は宿泊できなくなっている。その分混みそう・・。

この時間ならば、ひょっとして下山できるんじゃないか?予定よりも結構速く登ってしまったのです。私ったら登りは速いのかも。けど、大丈夫かな、雷雨は?
Km8 とりあえず、食堂の場所もわからないので、工事資材に腰掛、持参したアンパンを食べることにします。ちょっと寂しい昼食・・。

水が無いので、小屋の外にある自動販売機でミネラルウオーター1本300円を2本購入し水筒に移します。その時は気がつかなかったのですが、自然に自販機があったよ!こんな山の上に!高いけどビール売っていたし。自家発電とヘリ輸送のおかげです。

その分、1泊2食で9000円ですよ・・。むむ、このまま下山して麓の白馬で宿泊すれば同じ値段で泊まれるし、天然温泉の風呂も入れれば飯も豪華。いや、いっそ長野市まで戻ればビジネスホテルにさらに安く宿泊できるはず、と考えてしまいました。この瞬間、自分は「山男」にはなれないなと思いましたよ・・。

隣の若いカップルが下山するようです。おお、この時間で大丈夫なんだな!帰りのリフトの最終時間が心配なのですが。
キャンプ装備の若者集団が「リーダー、これから下山して帰れますか?」「下山のコースタイムは2時間30分、今は1時30分でリフトの最終は4時45分だから行けるだろう。」「余裕っすね。」と。
この会話を聞いて決心。降りよう。日帰りで降りれるよ、この山。
予定変更しての強行下山が、この後やはり大変なことに・・。そう、私は登りより下りが遅い(笑)。ここまで3時間半の登りで結構疲れていたのです。

Km9_2 最後は自己判断、空を見て入道雲はあるけど活発じゃない。経験からこの感じは雷雨はないだろうと判断。山小屋は混んでいるし、居場所もなさそうなのでや~めた。
下山決行!

カップル、キャンプ集団に続いて下山します。この時その他に降りる人はいないようです。

13時40分下山開始。
山小屋の裏手から降りると、麓の白馬が見えます。あそこまで無事降りれますように。

Km10 最初の岩場のトラバース区間。

こう見ると、なかなか険しい。
すれ違いが出来ないので、上りのおば様が待っててくれました。












Km11 この幅です。足元を確かめれば大丈夫。疲れているので転んだりしないように。

このカーブでさっきのおば様とすれ違いましたが、振り返ってみたら疲れたのかそのまましゃがみこんでいたので、そこは落石が危ないですから、速く通ったほうが良いですよ!と声をかけました。

さらに、単独の若いおねいさんとすれ違いました。しまった!山小屋に泊まるのか?お友達になるチャンスだったのに~。うわーん、やっぱりいるんだ単独のおねいさん。夕食一緒にどうですか?あれ奇遇ですね、寝床が隣なんて・・今夜は混んでいるからね。眠れないの?星でも一緒に見ないかい?もう妄想が止まりません。戻って山小屋に泊まるか、やっぱ。
いや・・・、もうここまで下りたし、ダメだよ。悔しい・・。後ろ髪を引かれる思いで下山を続けます。

Km12 2番目の狭い場所。桟道があるので安心です。恐い方はクサリもありますので大丈夫。
こういう場所は、転ばないのが肝心です。

若いご夫婦が3歳くらいのお子さんを背負って上って来ました。お母さんが背負っているけど凄いなあ。お子さんが「こんにゅちは~」と挨拶を返してくれたのでびっくり。

さらに下ったガレ場で、老夫婦に声をかけられます。??何故私を知っているの?行きのゴンドラで同じシートに座った奥様でした。え?もう登ったんですか?と驚かれてしまった。ええ、山頂まで行って下山ですよ、というとすごい速いですね~と感心されてしまった。スゴイのか!?私ったら速いの?そういえばこの山を日帰りで登れるのは健脚な人なら出来る、とガイドブックにあったなあ・・。私は健脚なのか!妙な自信を得てしまいました。あと30分くらいで山荘ですよ、と励ましますが本当はもっとかかりますがね・・。

Km13 いつのまにやらキャンプ集団はかなり先に行ってしまいました。流石は山慣れしている人たちは違う。あの重い装備を背負ってスイスイ行ってしまう。

ハイマツ帯を歩きます。
前はカップルになりました。最初から日帰り装備でザックは二人で一つ、登りは彼氏が下りは彼女がザックを背負っています。今時な感じですね・・。


Km14 丸山ケルンが見えました。
ここまで来るとほっとします。

そこでキャンプ集団はザックを下ろして休んでいるので追い抜きます。

まだ結構登ってくる人がいます。この辺だと流石に登ってくる人にもう少しですよと言い難くなる。
子供は皆辛くてぐずっている・・。無理に連れて来られたのかなあ・・。すごいね~、もう随分登ったねえ、頑張れよ、っと励ましてあげます。




休憩場所の扇雪渓でカップルが休みます。後から追いついたキャンプ集団は雪渓を見ると「リーダー、尻セードーをやりたいです!」「おお、シートがあるからやるか!」
Km15 雪渓を尻で滑って遊ぶつもりですね。リフトの時間に間に合うようにやってね・・。
私はリフトが心配なので休憩もせずに下山続行!

ちいさな雪渓が残る沢沿いに下ります。
ここからは林の中で涼しくて快適。一人でとても静かな歩きです。





Km16 右手には五竜岳が見えます。
登山ルートの遠見尾根もなかなか大変そうな道です。

鹿島槍ヶ岳は雲の中で見えません。








Km17 林が途切れると右手側は沢に落ち込んでいきます。
ダンボールがあれば滑って遊べるか?いや、止まらないだろうね・・。二度と上がって来れないかも。
足元を見ながら慎重に歩きます。









Km18 道の周りはお花が沢山咲いています。行きは余裕が無かったけど、帰りはお花を眺めながら下ります。












Km19 下ノ樺はダケカンバの巨木がうねって森を作っています。しっとりとした空気がたまらなく良い。

この森の中、道の先からふっと登ってくる人が現れると少し驚く。
熊かと思った・・。
こんな時間に登ってくるんだ。
集団でも黙ってうつむいて登ってきます。凄く辛そう。そんなゆっくりペースじゃ、山荘に着くのは6時近くになっちゃうんじゃないかなあ。もう少し早く登り始めればよいのに。



Km20 ふ~、森に元気をもらいました。
尾根歩きも開放的で良いけど。森の中って安心感があって落ち着くのですよ。

ああ、夏って感じの木漏れ日の空。








Km21 森を抜けると左側に白馬三山が姿を見せます。行きより天気が良いよ・・。

あんなところ縦走してみたい。










Km22 おお、八方池が見えました!登山ルートの終点。は~、っ安心しました。ここから先は観光客も歩くルートですから。つ、疲れましたよ。
池の周りにはまだ人がいるので、リフトの時間は大丈夫。








Km23 行きは通り過ぎたので、帰りは池の側まで下りてみます。

真ん中は結構深そう。
魚のようなものが跳ねていますが、どうやらちいさなサンショウウオのようです。

やっぱ石を投げたくなる人が多いのかな・・。







Km24 面白い形の雲が水面に写り込んで、夏っぽい風景。














Km25 ここは観光に良いかも。夏は日傘を持ってきたほうが良いでしょうね。

右側の山が下ってきた丸山です。

おお、左にこの時は気がつかなかったけど、鹿島槍ヶ岳が写っていました。






Km26 さて、下って第二ケルンです。立派なトイレが見えました。もし、う○こが漏れそうならここで一気に気が緩むでしょうね肛門も。

水道から水が溢れていたので、タオルを濡らして首に巻きます。
背中に陽射しがすごいのです。
頭がボーっとしてきたので応急処置。

暑い、とにかく暑いよ・・。




Km27 この先は一般の観光道。行きとは違う迂回ルートを歩きます。こちらのほうが歩きやすそうだったから。

雪渓が残る湿地を階段や木道で降ります。

けど、岩がありまして、足元がヘロヘロなので厳しい。
岩で何度も滑ってしまいました。






Km28 お、下界が見えるよ。もう少しです。もう少しでリフト乗り場です。

ううう、足が前に出ないよ。
やはり日帰りは大変でした。
暑くて、もう疲れましたよ。

無理はいけません。山小屋に泊まって1泊2日のプランをお薦めします~。




Km30 着いた~!リフト乗り場、八方池山荘前に到着です!16時です。2時間20分かかりました。ま、コースタイムどおりですか。
お腹が空いた。けどソフトクリームしかないよ。

残っていたアンパンを食べます。
座ったらなかなか立ち上がれない。さっきのカップルが下りて来てて抜かしていったので、ようやく立ち上がりリフトに乗ります。


Km31 下りのリフトは恐い!
発進する時、空中に投げ出されるような感覚。
前に手すりがあるのでまだ安心ですが、無ければ急に止まったら落ちるよ・・。
スキーじゃあ下りは乗らないもの。未体験な感覚です。







Km32 リフトを降りて、次のリフトに乗り換え。そこには、長野オリンピックのアルペンスキー滑降競技のスタート台がありました。スタートするといきなり落下ですよこれ。









Km33 次のリフトも恐い~!
下に街が見えるのが恐い。
これは高所恐怖症の人は難関でしょう。
空中を飛んでいるようで楽しいですけどね~。









Km34 最後はゴンドラです。この時間に下山する人は少ないのか、一人で乗れました。

白馬の村がおもちゃみたいに見えます。

車をとめた駐車場も見えます。







Km35 ふう、麓の駅に着いた。16時30分。唐松岳より無事下山できました。日帰りで登ってしまった・・。

駐車場までの道のりが辛い。
足をズリながら、途中コーラを飲みながら歩きます。







Km36 つ、着いた・・・。
愛車ポロの元に戻りました。
北アルプスを登って、無事に生きて帰って来れましたよ~。それが嬉しくって。











Km37 着替えを持って、側の日帰り温泉施設へ。

第二郷の湯です。本日半額の日とのことで250円で入れました。普段は500円なのね。

これが素晴らしい温泉でした!100%掛け流しの天然温泉です。加温も加水も循環もなし。50度の源泉を適温に下げて供給しているらしい。
アルカリ性単純温泉ですが、なかなか浴感がいいのです。私の大好きな透明なのに硫黄の香りがとても濃いのです。アルカリ性ならではのスベスベ感が抜群。とても気に入りました、こんなに良いお湯が出ているとは、白馬温泉、要チェックでした。
六角形の木造の浴槽。陽が差し込む窓の多い浴場は雰囲気満点。常連らしい5人ほどがいらっしゃいましたが、私が湯船に入ると、上がるか・・・、と言って全員出て行ってしまった。余所者だよどうせ私は・・。しかし一人で西日の差し込むお風呂を堪能しました。素晴らしい!

駐車場に戻って車の中で仮眠して、宿でも探すか、と思いましたがちっとも眠れません。体はヘロヘロですが、頭は興奮していて眠れないのです。
ん?
これなら今日中に運転して群馬に帰れるんじゃない?
出発!
これぞ本当の群馬からの北アルプス日帰りです。

Km38 道の駅白馬、で夕食。もうお腹がぺこぺこ。ここは去年、自転車レース&キャンプの時に寄った所。その時と同じ白馬豚の山賊重を食べました。
これがもう一度食べたかったんだな!
旨い!白馬豚は流石は地豚。ぴりからの味付けもグー。1000円です。旨かった。

で、道の駅で少し休んで出発。オリンピック道路を走り一度も休まず長野市内から高速に乗りました。

佐久のサービスエリアでさすがに疲れて最初の休憩。寂しいくらい人がいなくて、車の中で少し寝てしまいました。
あとはひた走り、10時には帰宅。
群馬を朝出て、唐松岳登って、夜には帰宅。北アルプス日帰り登山これで完成。
お泊り道具を背負って登らなくても良かったねえ。

やはり疲れました。
次は、どこか空いている山小屋でのんびり泊まりたいです。

~データ~

「唐松岳」標高2696メートル(単独)

2008年8月8日(金) 晴れ

群馬県高崎市自宅5:00出発

白馬第三駐車場8:00~ゴンドラ乗車8:30~八方池山荘9:00~第三ケルン9:50
唐松岳頂上山荘12:00~唐松岳頂上12:30

唐松岳頂上山荘13:40~16:00八方池山荘~16:30ゴンドラ下車

自宅22:00到着

装備
ザック:カリマー・リッジSL30
登山靴:ガルモント・ピナクルGTX
服装:パタゴニア・キャプリーン1(半袖)、ノーザンフィールドストレッチパンツ  
雨具:ノースフェース・レインテックスフライト(携帯)
水筒:キャメルバック0・75L、ナルゲン1L
その他宿泊用具一式

では、また。

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2008年8月11日 (月)

北アルプス・唐松岳に登る・その2・登頂編

前回の続きです。

八方池・第3ケルンを通過し、いよいよ唐松岳に挑みます。北アルプスっぽいムードを期待します。

Ka25 樹木の無い尾根道を歩くと前方に樹林帯が・・。

リフト降り場は樹木が無くて、2000メートル以下で森林限界はおかしいと思っていましたが、どうやらあの辺りの地質が樹木の育成に適さなかったらしいのです。

下ノ樺という地点です。




Ka26 今までの石だらけが嘘のように森に入ります。

陽射しをモロに浴びた暑い尾根から、日陰の中は快適。森の潤いのある空気にホッとします。

ダケカンバの巨木が生い茂り、標高2200メートルの深い森です。

ちょっと羽虫も増えてきますが・・。




Ka27 森が途切れて明るくなった地点に、ニッコウキスゲがまだ咲いていました。

振り返って八方池を見下ろします。











Ka28 森を抜けると傾斜地に出ます。

急斜面をトラバースする道になりますが、それ程崩壊していないので、落石は大丈夫そうですが、それでも上を気にしてしまう・・。

前方に雪渓が沢山見えてきました。今シーズンは残雪が多いそうです。

このあと上ノ樺という樹林帯に再び入ります。


Ka29 沢に残る雪渓の脇を登り、樹林帯の中から前方に大きな雪渓が現れます。
扇雪渓です。8月上旬でもこんな雪渓が残っています。

標高2300メートル付近。
ここは休憩ポイントです。
皆さん石に腰かけ、お弁当を拡げています。陽射しは強いのですが、雪渓を渡ってくる風は気持ちがいい。
雪渓の上の石は落石ですかね。
羽虫が沢山飛んできます。刺すのか?お前らは刺すのか?虫除けスプレーはつけたほうが良いです。

雪渓をあとにして、再び樹林帯に戻れば結構な急登。ジグザグに急斜面を登ります。ここは苦しかった・・。

Ka30 そのあとまた稜線の道になり、ガレて来ます。

疲れてくると、こういうところは歩き難い。

そして暑い・・。
水を飲み、岩塩アメをなめます。








Ka31 道端にはチングルマが咲いています。
この辺りの稜線では良く見掛ける花です。










Ka32 もう少し標高を上げると・・。
チングルマは可愛い綿毛になっていました。
この姿が子供用の風車、稚児車、からチングルマ、と命名された、のですよね?自信ないけど。

ふさふさして愛らしいです。







Ka33 背の低いハイマツ帯になります。ここからが森林限界です。
ハイマツの中に作られた細い道を登り、丸山ケルン標高2420メートルに到着。ふ~。
このケルンは手前にあった小さい奴。ここは広場になっています。








Ka34 ここの眺めは素晴らしい。

不帰ノ嶮(かえらずのけん)です。
白馬岳から唐松岳への縦走コースで、とても険しい岩峰群。上級者向けの難所です。

これはⅡ峰の北峰と南峰でしょうか。

とても荒々しく迫力のある峰です。




Ka35 丸山で小休止し、再び稜線を歩き出すと、前方に山が見えます。
ここはおそらく八方の頭。広大な八方尾根の終点です。

そこを道は左に巻いているようです。回り込んだところに唐松岳頂上山荘があるはずです。
そしてその向こうに唐松岳の頂上が・・。

この先は、アルプスっぽい岩稜歩きを期待。
尾根が狭くなって来て、稜線という感じが出てきました。

Ka36 尾根のてっぺんを歩き出します。右手には険しい不帰ノ嶮と渓谷の雪渓が見えています。

うー、もうどれが何の山だか判りません~。









Ka37 左手には、五竜岳への縦走路が見えます。ここも難所です。













Ka38 いよいよ八方尾根もこれだけの狭さになって来ました。

アルプスっぽい~。










Ka39 右手側は谷に切れ落ちています。

後ろから来たおば様がこれを見て、「うわ、私こっち側はダメ、恐い」と、しゃがみこんでしまった。反対側も似たようなものですがどう違うのだ?
そんなんで大丈夫なのでしょうか?この先はもっと・・。






Ka40 おおっと、前方に最初のやばそうな場所が・・。急な岩場をトラバースしていますが、ちょっと崩壊してます。

桟道が架かっていますので足場はしっかりしていそうです。
むしろ上からの落石が恐い。






Ka41 幅のある桟道があるので安全です。
右手側にはクサリもあります。足元を見て慎重かつ素早く通り過ぎます。
左側はそんなに高度感が無いので大丈夫。










Ka42 ぐるっと廻りこむと、再び岩場のトラバース道。ここの方が左側が落ちているかな?
落石防止のネットが張られています。











Ka43 ここが核心部。
結構崩れているみたいですが・・。

落石に注意。上のほうが気になりますが、足元も注意です。













Ka44 けど、これだけの幅がありました。
クサリもあるし、慎重に歩けば大丈夫。

反対側から人が歩いて来たら、すれ違えは大変そうですね。












Ka45 そんな道を進むと、廻りこんだ先に山小屋が見えました。

おお、いよいよゴールは近い!













Ka46 赤いロープが張られた道を進むと・・。

その先には山小屋と、唐松岳の山頂が見えるはずです。

行くぞ!








Ka47 やった、あ・・・ああ?
工事現場に出ました・・。
建築資材とパワーショベルまで置いてあります。

どうやら山小屋の改築工事中のようです。

普段建築現場で働いている人が、日常から離れて山に来てこの風景を見たら、ちょっとショックかも・・。





Ka48 おお!眼前には、唐松岳の山頂が見えます!な、なんと美しいお姿なのでしょうか。

頂上への道がはっきりと稜線についています。
待っていろよ、今登ってやるぞ!








Ka49 その前に、山小屋にチェックインするか迷います。人が多いなあ・・。
唐松岳頂上山荘です。標高2620メートル。

中に入ったらすごい混雑。沢山の人が宿泊の手続きをしています。
う、う~ん、結構混んでいるのかも。
一泊2食で9000円かあ、結構するのね・・。
ま、とりあえず、山頂を踏んでおこう!

ザックを背負ったまま山頂を目指します。




Ka50 山荘前の道を一旦下ってから山頂へ登ります。この砂礫地は7月にはコマクサが咲くらしい。

20分ほどの道のりですが、岩場で結構急です。

宿泊の人はザックを部屋においてきているし、他の人も山荘の前にザックをデポしているので身軽です。私だけこんな重たいザックを背負って、ちょっぴり失敗。
いやいいんだ!このカリマーと一緒に山頂に立つんだ!

ああ、なんか他の人が、あの人あんな大きいザックを背負っているよ・・・と見ている気がして、辛い。

重いが頑張れ。
あの尖がった先が山頂だ!






Ka51 黒部の谷を挟んで向こうには剣岳、立山連峰が見えます。
憧れの山です。












Ka52 左側には、五竜岳。堂々とした山です。山小屋の横から五竜岳への縦走路がありますが、険しい岩場の難所です。










Ka53 振り返ると、頂上山荘が下に見えます。大きい山小屋ですね。

左の峰が八方の頭部分でしょうか。あの裏側から登って来ました。
右手の岩場のルートが五竜岳への縦走路のスタート。早速、牛首と呼ばれる難所です。

山荘から下へのジグザグの道が祖母谷温泉への道。このジグザグ部分のコーナーが広場になっていてキャンプ指定地。早く来ないと上の方のテン場にテントが張れません。下になると山荘のトイレまでが遠くなりますね・・。

Ka54 うー、右手の唐松沢方向は切れ落ちています。吸い込まれそう。













Ka55 右側の先には、不帰ノ嶮からの険しい稜線が、唐松岳山頂に繋がっています。

さあ、もう一登り。
汗をかきながら、岩を登り上げます。









Ka56

視界が開けます。

目の前に三角点があります。
頂上です!













Ka57 2008年8月8日12時30分。
唐松岳、標高2696mの山頂に達しました。360度の大パノラマです。

向こうの剣岳をバックに記念撮影。

本格的に登山を始めて10ヶ月、単独で北アルプスの山に登ることが出来ました。

次回、強行下山編に続きます。

では、また。

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2008年8月10日 (日)

北アルプス入門・唐松岳(標高2696m)に登る・その1・入山編。

夏休み第2弾をいただき、いよいよ憧れの北アルプスに行って来ました。

昨年秋より山を始めて、今シーズンは北アルプスデビューを目標にしていました。山をやるなら、いつかは北アルプスです。

しかし、まだ未熟な上、夏バテ状態で体力もいまひとつ。そんな私でも登れる入門コースはどこ?

Ka1 最近、山関係の本を読み漁り、知識だけは山男レベル。北アルプスの殆んどのルートを頭に入れ、妄想の中では何度も登頂に成功していますが・・。

山はそんなに甘いものではなく、気候やルートを判断する能力は経験が物を言います。素人単独でなかなか登れるものではない。

さらには、憧れの槍ヶ岳や穂高は標高そのものより、山のスケールが大きく、山頂直下までのアプローチが長い。一人で3~4日も山中を歩くにはまだ辛い。
入門ルートを探します。

これらの書籍には情報が満載。特に真ん中の昨年発売、「山と渓谷別冊アルプス&八ヶ岳」は素晴らしい。お勧めです。入手できなければ、左上のヤマケイJOY2008夏増刊もほぼ同じ内容です。

私の入門コースとしての条件は、
1)自宅の群馬からマイカーで、高速利用で麓に3~4時間でいける。
2)落石や滑落の危険がある岩場が少なく、軽アイゼンが必要な雪渓が無い山。
3)頂上付近に山小屋があって、距離的に1泊2日で行ける山。
4)車が確実に置ける駐車場が麓にあって、バスなどの乗換えが要らない山。
です。

これに当てはまるのは、
松本インターから、
1)蝶ヶ岳
2)常念岳
3)燕岳

長野インターから。
1)爺ヶ岳
2)唐松岳

です。どこも一つの山として登れば北アルプス入門コースと呼ばれています。

しかし、問題は駐車場。キャパは蝶ヶ岳は70台、常念岳は20台、燕岳は110台で、夏山シーズンは夜中に満車になるという噂です。駅からタクシーでの輸送が必要で、単独行ではお金が掛かってしまう。
その点、爺ヶ岳は800台、唐松岳は300台以上があります。
が、爺ヶ岳は鹿島槍ヶ岳への縦走ルートで、2泊してそちらまで行くルートです。
なので唐松岳に決定!

8月8日(金)朝4時半に起床。5時高崎出発。平日ならば道路も駐車場も登山道も山小屋も空いているだろうという作戦です。
Ka2 長野ICで高速を下りて、オリンピック道路を走り白馬に到着。姫川の谷からは眼前に雄大なアルプスがそびえ、気分は盛り上がります!

朝8時に、白馬八方尾根スキー場に到着。
んん!?スキー場ってことは、またもやゴンドラか!登山素人おやぢのインチキ登山シリーズを北アルプスにまで持ち込んだか!いや、使えるものは使うのです!
これはもう定番ですね。

八方第3駐車場に車をとめます。ここは無料で、ゴンドラに徒歩で近く、側に第二郷の湯という温泉施設があるので人気、シーズンには満車になるのが早い、と言われますがガラガラです・・。今日は空いているのか?嬉しい・・。

Ka3 おお!駐車場からは、長野オリンピックの競技場が見えます。これはジャンプ台ですね。
あの日の丸飛行隊、団体金メダルを取った場所、原田選手の「ふなき~」の名セリフを思い出しました。

後ろに見えるのは五竜岳でしょうか。




Ka4 アルペンスキー・ダウンヒル競技が行われた八方尾根スキー場越しには、白馬三山が見えます。
右から白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳です。

白馬岳も憧れの山で、そのルートにある人気の大雪渓を登りつめてみたいのです。あの大雪渓は沢山の人が登りますが、落石が頻繁に発生し、大勢が一列になって登っているところを襲われたら逃げようが無いという、実は危険なルートなのです。雪渓の上では落石は音がしないそうですから、ガスが発生したら・・。まだ私には早い・・。

Ka5 さて、駐車場は綺麗なトイレもあって、準備はオッケー。
徒歩10分ほどでゴンドラ駅に到着。

やや行列が出来ていますが、数分並んで乗れました。
このルートは唐松岳登山以外にも、八方池までの尾根トレッキングコースとしても人気で、観光客の方も沢山います。
この先ゴンドラを下車、リフト2本を乗り継ぎます。




Ka6 料金は往復で2600円です・・・。電車ならもっと遠くに行けますね。
8時30分乗車。標高831メートルです。


このゴンドラは6人乗り。3人ずつ前後に背中合わせになって乗ります。いかにもスキー場のゴンドラ。




Ka7 中は狭いです。

足元はこんな感じ。閉所恐怖症&高所恐怖症な方はダメって感じ。

今回は独り占めというわけにはいかず。奥様と並んで乗車です。挨拶を交わします。





Ka8 兎平でゴンドラを降ります。ここから4人乗りのアルペンクワッドリフトに乗り換え。

並ばずに乗れます。
ここでオニギリ150円を2個購入。これが後にとても助かりました。
乗ろうとしたら係りのお兄さんが「傾くので真ん中に乗ってください」と言うので、え?と思い見ると私しか乗っていない・・。
ここからは一人で乗れました・・。
私だけ一人のリフトです。


Ka9 夏の日のリフトって変な感じ。けど、とても開放感があります。

足元には花が沢山咲いています。
つま先に草があたってしまうほど低い所をリフトは通ります。







Ka10 さらにもう一台、グラートクワッドリフトに乗り換え。これ晴れているからいいけど、雨なら結構辛いかも。

乗り場で売っていた、今咲いている高山植物がわかる花図鑑シート、買えば良かったな・・。

到着地点は第一ケルン。右の山小屋は八方池山荘です。
標高1830メートルまで上がりました。
んー、もう300メートルも上がって欲しかったな。

Ka11 さあ、100円でトイレを借りて9時にいよいよ登山開始です。
おお目の前に、白馬三山が見えます。アルプスムードがムンムンになって来ましたよ~。

北アルプスに来たという実感が湧く瞬間です。

当ブログの画像はクリックすると拡大しますので、是非見てね~。


ここでルートが二手にわかります。右が展望の良い尾根直登コース、左が迂回する湿原ルート。左のほうが歩きやすいので観光客はこちら、登山の私は右の尾根ルートを選択。

Ka12 尾根コースはこのように石がゴロゴロして階段状になっていて、歩き難いです。登山靴は必要。帰りは迂回コースを通ってみましたが、木道や階段で整備されているのでスニーカー履きの方は迷わず左の迂回コースへ。

尾根コースは、右手側に先ほどの白馬三山が見えるのが良いのです。





Ka13 傾斜も急になって、岩も増えて歩き難い・・。とても一般のトレッキングルートじゃないよこれ。
この岩ちょっと滑りそうだし。

ヒーヒーいいながら登ります。
なんか調子出ないよ。
こんなんで山頂まで登れるのかしら?

















Ka14 幅の広さで有名な八方尾根ですが、高山植物のお花も素晴らしいものがあります。

これはウスユキソウのなにかかな?
ゴメン、高山植物に詳しくなくって。
けどこれは、他では見なかったので、ちょっと珍しい?

そういえば、リフトを降りたところから木が無くって、標高が低いのに森林限界とはおかしいと思っていましたが。
このあたりの地質に特徴があって、樹林帯が形成できないようです。固有種もあるかなあ。






Ka15 この花は、この界隈では良く咲いています。
















Ka16 さっきの花と同じ種類の色違いなのか?
いや違う種類かな・・。
だめだ、高山植物。けど興味が沸いてきたので、勉強してみましょう。











Ka17 これも結構良く咲いていました。
繊細で綺麗です。











Ka18 ペースも上がらないので、お花を見ながらのんびりと登ります。
八方山ケルン標高1974メートルに到着。

ケルンというのは、石を積み上げて作ったルートを示す標識です。こんな広い尾根でも視界が無い時は大切な標識になります。八方尾根には沢山のケルンがあります。どれもコンクリートで固めた大型のもの。遭難鎮魂碑の意味合いもあります。


Ka19 続いて第2ケルンに到着。ここには立派なトイレがあります。こんな山中によくぞ水洗トイレを作りました。この上で水が湧き出ていてそれを使っていました。百円でご利用ください。この先にはトイレはございません・・。

ここも眺めのよいところです。





Ka20 これはわかるぞ。
マツムシソウだよね・・。











Ka21 おお!なにやら先に、人が沢山いて賑やかな場所が。
どうやら池があるようです。

そこが、観光客の皆さんの終点になる
「八方池」です。

池に下りると、登山ルートに登り返さなければならないので、池を下に見ながら尾根を登るコースを行きます。




Ka22_2 これぞアルプス、
という景色です。

八方池と白馬三山。
水が濁っていなくて良かった。

雲が浮かんでいます。
夏山だな~。








Ka23 池の上の尾根に第3ケルンがあります。標高2080メートル。9時50分到着。
ここでザックを下ろし、最初の休憩です。
かなり疲れてしまった・・。どうしたんだ、調子が出ないよ。

さっき買ったオニギリをひとつ食べます。
旨い!塩気が効いていて旨いです。ここまで暑くてかなり汗をかいているので、塩がとても効きます。
水も1・75リットル持ってきたので、グビグビ飲みます。

Ka24 ここまで足が進まず、かなり時間がかかった感じでしたが、ザックから出したガイドブックを見るとコースタイムが1時間10分なので、50分で歩けたからまあまあですか。
しかし、ここから唐松岳山頂までまだ3時間20分掛かると書いてあります・・。もうかなり歩いたつもりになっていたから、先が思いやられます。
この暑さです。全く木陰が無いから、真夏の日差しをモロに浴びて歩くのです。これが体に相当な疲労を残してます。この先大丈夫なのでしょうか?

ここからは、観光客とも別れて、登山者だけの世界です。けど結構登っていく人が沢山いるね・・。
この尾根道を登って、先に見えるこんもり山の丸山を次の目標にします。重い腰を上げて歩き出しました。

いよいよ自分の歩く道もアルプス化して行きます。
次回、登頂編に続きます。
では、また。

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2008年8月 2日 (土)

四阿山に登る・その2「百名山なのに登山者が少ないぞ編」

前回の続きです。山頂~下山編です。

今回登った四阿山(あずまやさん)は、群馬県、長野県境にある標高2354メートル、日本百名山の一つです。

Azm1 10時15分に登頂。
狭い山頂ですが、平日でもあり登山者はとても少なくゆったりと過ごせました。

私がいた午前中に見かけた人は、全部で30人いなかったと思います。
日本百名山登りは人気なのでどこも混んでいるようです。バスツアーなんかもあるみたいですし。

ならば空いているし、標高も2000メートル級だし、ロープウェイが助けてくれるし、ここは穴場かも。

静かな山歩きが楽しめました。たまたまだったのかもしれませんが・・。

雷雨を恐れて速く歩きましたが、ここまでは雨に降られませんでした。



Azm2 まだ早いですが、今朝は早起きだったので、もう昼食です。

いつものお湯沸しセットもカップラーメンも今回は無し。
本当は北アルプス行きのはずが、諸般の事情で急きょここに変更したからです。
地図だって持ってなかったけど、ルートは知っていたし、わかりやすい稜線コースなので大丈夫でしたが。
コンビニで買ったアンパンと、セブンの隠れた名パン、レーズンカスタードを食べました。

Azm3 山頂はこんな感じです。
祠の向こう側に木柱があって頂上を示していますが、見ると実際は、この祠の裏側のやや盛り上がっている部分が一番高そうですが・・。

20人くらいならお弁当が食べられそうです。
けど、どこの山でも見かけるのですが、山頂を示す看板の真下に座り込む方がいるのはどうなんでしょうか?皆そこで記念撮影したいはずですが・・。

Azm4 水も後半暑かったので、キャメルバックボトルの750mlは飲み干しました。

蓋の部分をナルゲンの1リットルボトルに差し替えて、下りに備えます。











Azm5 頂上は陽が当たっていたので結構暑かった。温度計は25度を示しています。
下界の日向よりは10度以上涼しいでしょう。

陽が陰ると結構涼しいです。
やはり2000メートルから上は真夏でも過ごしやすい。









Azm6 山頂からの眺めは360度の視界。ややガスって来て、遠方が見えないのが残念です。
隣の根子岳が雄大な姿です。縦走する登山道が見えます。

真下の沢筋が随分と崩落しています。このあたりはルートも無いので、こんな沢に迷って下ったら帰れないのだろうなあ。

おっと雲が迫ってきましたよ。
昼前に天気は下り坂のようです。

Azm7 う~ん、雷雲かなあ。
あんなに晴れていたのに、暗くなっていきます。
まだゴロゴロ言っていないので、大丈夫だと思いますが。
雨に降られる前に降りたほうがよさそうです。






Azm8 半袖ラガーシャツを重ね着して、登山靴の紐をきつく締めて、下山開始です。

目の前に見えるピークは、2332・9メートル峰。あんな山を下ってきたっけ?登った記憶はありますが下ってきた記憶が無い。

けど、あれを越えなきゃ帰れない。




Azm9 下るとガスがやってきました。

さっきの峰が隠れていきます。









Azm10 最初のクサリ場を下ります。下りの方が難しいので慎重に。前向きでも下りられますが、恐い方は背中向きでもオッケー。

お年寄りが下りていたのでゆっくり待ちます。皆さん足腰はしっかりしてますね。
しかし、こんな私でもワンポイントアドバイス!
クサリ場、岩場では必ずポールはザックに仕舞いましょう!この人も片手にポールを持っているのですが、この向きで下りる時は何の役にもたちません。むしろ、手首にストラップを巻いていたポールが横向きになり岩やクサリに引っかかって大変危険でした。さらに前向きに下りる時ポールを突いて重心を預けていましたが、あれ、突き損なったら前転ですよ。

私は、クサリ場の手前でポールをザックに仕舞って山頂まで行きました。帰りもクサリ場が全て終ってからポールを出します。岩場は両手をちゃんと使ったほうがはるかに楽だからです。どこの岩場でも見かけますが、面倒くさらずにザックに仕舞いましょう。

Azm11 さて、2等三角点のある2332・9メートル峰に到着。三角点があるってことは昔はここが山頂だと思われていたのかな?

しかし、名前が無いのも可哀想だし呼びにくいので、山名を付けてあげて欲しいですね。







Azm12 最後のクサリ場を下ります。向こうにあるピークは地図に書いてある2183メートル峰かな(こんなのばっか)。














 Azm13_2

しばらく樹林帯を歩き、熊笹の斜面に出ます。

この下に茨木山への登山道分岐があります。







 Azm14

この山がおそらくは茨木山。いつかは歩いてみたい。

このあたりは、枯れ木が立ち並び、なかなか良い風景です。


















Azm15 緩い下りをしばらく行くと、平地に出ます。行きでは焦っていた為通り過ぎてしまった、第一休憩所と呼ばれる地点。
下りは雷雨の心配も少なくなったので、ザックを下ろしてゆったり休憩しました。

笹を刈り払った広場。日陰が無いので休憩はし難いのですが。

あー、なんか静か。見渡す限り誰もいません。風で熊笹が揺れる音と、虫の羽音だけが聞こえる世界。こういうところで一人でいると、心が洗われます。とことん一人だなあ・・。下界でのいろいろな面倒くさいことが全部忘れられます。私はこういう所に来たかったのです。

Azm16 水を飲んで、補給食を食べます。

アーモンドチョコはお気に入り。ハイカロリーで糖分も補給できます。

今回のヒットは「岩塩アメ」です。これは旨い!塩味が効いて、疲れが取れます。ナトリウムが補給できます。お薦めしますよ~。



Azm17 樹林帯や木道をひたすら歩きます。結構長い下りです。行きはテンションがあがっていたのでザクザク歩きましたが、くだりはなんかまったり・・。行きのハイペースの疲れも出てきたのでしょう。景色を眺めては小休止です。このコースは割合フラットなので、帰りにペースが上がらないのでしょう。

登山道と近道の分岐に出ます。登山道のほうが雰囲気よさそうですが、人が歩いていないので、少し荒れ気味でしょうか。ロープウェイと看板が示す近道を迷わず選びます。

Azm18 やっと、ロープウェイの駅が見えました。時間がかかったなあ・・。
到着は、げ!12時40分です。
行きが1時間20分だったのに、帰りは下りなのに1時間50分も掛かってしまったあ!なんか安心してしまってのんびり歩いてしまった・・。

いや、やっぱり帰りは疲れが出ましたか。このくらいの距離で、いかんなあ。



Azm19 また一人でゴンドラに乗ります。













Azm20 はー、登った。ゴンドラからは周りの景色を堪能します。

下って左側の窓から見える景色。
手前の平原は野地平と呼ばれる高層湿原です。ゴンドラに乗らないでこの湿原を歩いて下山するコースもありますが、今回は遠慮。その奥、右手の山が草津白根山(本白根山2171メートル・日本百名山)です。その直下が表万座スキー場。画面真ん中が万座温泉(ここのスキー場は昔彼女と泊まった思い出が・・)。背後が万座山。左手の崩落地が硫黄鉱山の跡地、その背後が毛無峠です。

Azm21 さて、ゴンドラの旅もいよいよ終点です。
リゾートホテルが見えて来ました。
このスキー場、なかなかコースが面白そうです。

到着駅でゴンドラは揺れてサイドがガンガン当たりますので、扉が開くまで立ち上がらないようにしましょう。




Azm22 到着。駐車場に戻ってきました。しかし、この広大な駐車場に停まっている車はほんの数台です。冬場に稼ぐのかなあ・・。










Azm23 ふう、愛車ポロのところに戻って来れました。
今朝は早起きだったので疲れました。ああ、予定を急きょ変更したのに、なかなか有意義な山登りでした。

荷物を積み込んで帰りましょう。





Azm24 行きにチェックしていた、日帰り温泉に立ち寄ることにします。
やはり登山のあとは、温泉でさっぱりと汗を流したいですね。
群馬は温泉が豊富なので嬉しいです。
少し下ったところにある「嬬恋バラギ温泉・湖畔の湯」です。
近くのバラキ湖はにじます釣りも楽しめます。

お腹がすいたので食事もしていきましょう。

Azm25 ここには、なんと!温泉自動販売機があったのです!

これはすごいかも・・。ここで温泉を買うことが出来ます。
10リットル10円。灯油のポリタン1本なら20円ですね。
けどそんな量じゃ、足湯にしかならないね・・。
家庭用の浴槽は200リットルくらい?ならば200円です~。安い!けど持って帰るのが大変です。ポリタン10本かあ。けど、ご家庭で本物の温泉が楽しめるなんて夢みたいだなあ・・。こうやって売れるのですから、この温泉施設の源泉は本物、湧出量も期待できますね。

Azm26 500円です。おばちゃま二人できりもりされていて、厨房もやっているので忙しそう。けどお客さんは少なめです。お風呂は貸しきり状態~。内湯のみで露天は無いようです。
ひろびろとした窓からは光が差し込み、明るいお風呂です。外には森が広がっています。

ん?塩素の香り・・。循環塩素泉ですかあ~。



Azm28 アルカリ性単純温泉です。
源泉温度が33・8度と低いので加熱しています。その際に濾過循環してしまったようです。加水はしていませんが、加熱となるとかけ流しは無理ですね・・。

成分もそんなに濃くないので、つるつる感とか浴感は乏しいですが、無色透明のお湯はきれいですね。
とても温まる~。

これだけ大量のお湯を贅沢に使わせてもらいます。ええ、広いから端から端まで楽しみました・・。

ちなみに女湯と週替わりで、そちらは木の浴槽なので、そっちがよかった・・。


Azm27_2 広い浴槽は嬉しいなあ。気持ちものびのびしてしまう。山登りのあとにすぐ温泉に入れるのって、極上の幸せです。

お客さんが数組入ってきます。先ほど四阿山を登った方のようで、私を見て覚えていて話しかけてくれました。
山登りは見知らぬ人との出会いがあります。山の話題で盛り上がります。
やはり山登りをきちんとやっている方は、日本百名山の意味をとても大切にしています。今回、四阿山という百名山を登れたと、とても喜んでらっしゃいました。
私はまだ百名山を登るその意味が良くわかりませんが・・・。

Azm29 施設の中は広くて綺麗。カーペット敷きの休憩室があるので休みます。
醤油ラーメンを注文。ほんとはラーメン&ミニカレーセットとかあったらよかったけど。
うどん、中華丼、おでんとかありましたよ。地ビールも楽しめるようです。
こういう施設があると、レジャー帰りにはホント助かりますよね。

そんなわけで、急きょ予定を変更して登ってみました四阿山。
天気が良ければ気軽に登れる百名山として夏山シーズンにお薦めですね。天候が悪い時は2000メートル級の山ですからそれなりの覚悟が必要ですが・・。

帰りは、大前~川原湯~倉渕経由で高崎に戻りました。
途中、あまりの睡魔に道の駅で1時間ほど眠ってしまいました。家が近づくにつれて憂鬱になるしね・・。
けど、山はやっぱり良いですね~。


~データ~

「四阿山」標高2354メートル(単独)

2008年7月31日(木) 晴れのち曇り

パルコール嬬恋スキー場8:40~ゴンドラ山頂駅8:55~山頂10:15

山頂10:50~ゴンドラ山頂駅12:40(かなりのんびり下山)

装備
ザック:カリマー・リッジSL30
登山靴:ガルモント・ピナクルGTX
服装:モンベル・ウィックロンラガーシャツ(半袖)、ノーザンフィールドストレッチパンツ
    パタゴニア・キャンプリーン1(半袖)
雨具:ノースフェース・レインテックスフライト(携帯)
水筒:キャメルバック0・75L、ナルゲン1L

では、また。

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2008年8月 1日 (金)

四阿山(あずまやさん・標高2354m)に登る・その1「雷が恐くて一気に登る編」

群馬県と長野県の境にある四阿山(あずまやさん)に登って来ました。
日本百名山です。

最近、中高年による百名山登山が流行っていますので、前回の日光白根山のような混雑を避けるため、空いていそうな平日に夏休を頂いて行きました。

その登山レポートです。

Az1 夏休み初日、北アルプスに連泊で行く予定だったのです。
朝4時には出発し、高速を走ります。

しかし、家庭内の問題がありまして、走りながら考えて今日お泊りはまずいなあと思い、長野ICで下車。日帰りならばと県境の四阿山に変更。このあたりの事情は、追求せんでください・・・。

カーナビの指示通り、怪しい林道を激しく登り菅平へ。合宿中の大量のいかついラガーメンに道をふさがれながら、鳥居峠を越えて群馬へ。

Az2 さらにカーナビの指示する、細い農道をくねりながら、嬬恋高原キャベツ農場の中を走ります。キャベツ満載の大型トレーラーとすれ違いながら・・。

おお、広大なキャベツ畑の向こうに見える大きく裾野を伸ばす山が、四阿山でしょうか。
四阿山で「あずまやさん」とはなかなか読めませんが、周囲を4つの山に囲まれ尾根をその4方へ伸ばした姿から4本柱の「東屋」のようだ、と名付けられたとか。現地では「吾妻山」とも書かれていましたけどね。百名山に選ばれるだけあって、とても雄大な山です。

しかし、爽やかな高原キャベツ畑ですが、農薬のにおいが凄いのです・・。

Az3 さて農道を抜け、快適な県道に合流。こちらが本当のルートでした。かなりの遠回り・・。到着したのは麓にある「パルコール嬬恋リゾートホテル」です。なかなかゴージャス。

これはスキー場に隣接するリゾートホテル。

ん?スキー場から出発するということは?



Az4 そうです、前回の日光白根山に続く、ロープウェイで楽して登る、登山素人おやぢのインチキ登山シリーズですね!使えるものは使って何が悪い!楽して高いところで涼しい登山が夏山の決め手ですから~。この猛暑の中、2000メートルから上に上がらないと暑くて仕方ありません。

パルキャビンと呼ばれるゴンドラ。
スキー用ですが、夏場は四阿山登山用に7月下旬から8月末まで毎日運行しています。その後も紅葉シーズンまで土日祝日は運行しています。8時半の運行開始時間になっても客は数人です。平日だからかな?運行しているのか心配になります。

Az5 並ばずにすぐに乗車。やはり一人で貸切ですね~。楽しい。

風が抜けてそれ程暑くありません。針葉樹林帯を眼下に快適です。
山麓駅が標高1370m、山頂駅が2050メートルの標高差680メートル、全長3・2kmを15分で結びます。
片道900円、往復だと1200円です。
しかも、最近私がスポーツ時によく飲んでるアミノバイタル2200の3包入りをプレゼントしてもらいました!高いよこれ。
それで乗客が1日数十人で採算合うのか心配になりますが・・。

Az6 ゴンドラの内部はどれも同じようですな・・。
窓もルーフハッチも開いていたので快適。これが定員一杯乗っていたら暑いかもね。








Az7 お、窓から左手に山が見えます。
あれが目指す四阿山でしょう。

稜線を歩きますが、ほぼフラットで、時折ピークがある感じでしょうか。








Az8 山頂駅に到着。
結構涼しいですね。

駅の喫茶店は営業していなくて、無料休憩所になっています。
快適なトイレもあります。






Az9 ここで既に標高2050メートルです。楽させてもらいました。

四阿山の山頂が2354メートルですから標高差は300メートル無いのか・・。しかし距離は十分ありますので、甘く見ちゃいけません。






Az10 爽やかな青空の下、8時55分スタートです。
いきなり結構急です。
息が上がりますがマイペースで。










Az11 少し行くと分岐が。

「登山道」と「四阿山近道」・・・。
迷うじゃないですか!
普通は登山道が山頂への道だと思うのに、近道があるとは。

ならばみんな近道に行きますよね?





Az12 迷わず近道のほうへ。
先行者の皆さんも近道を選んだようです。

なるほどこれは冬はスキー場のゲレンデですね。広いです。昔ながらの林間の道ならば登山道で風情ある山歩きをどうぞと言うことですか。こちらはあまり風情無いから。

ゲレンデだけに下ってますけど・・。

Az13 そのまま快適に下ってはいけません!
スキー場なんで麓まで下っちゃいますよ・・。元の登山道に戻る分岐に標識が無かった。恐ろしい。

先行グループがここで曲がったので、私も気が付きましたが。
下を向いてぼんやり下っていたら気が付かなかった。

下りすぎておかしいと思ったら戻ってください。ここが分岐です。

Az14 登山道に戻ります。針葉樹林帯の道を歩きます。
広い尾根道のようです。
日差しが強いので日なたは暑くなりましたが、木陰の中を歩くと涼しくて気持ちがよい。登山者が少ないのでずっと一人歩きです。誰も見えません・・。

実は今回、アルプス用のお泊り装備を持って来ましたが、流石に着替えは車においてきました。
しかし、アルプスの険しい道を想定し、熊避けの鈴を家に置いてきてしまった。あの高山に熊はいないと思って・・。

森の中からがさっと音がするとビビリます。なんか動物はいるみたい。鈴が無いので、歌を唄って歩きます。

一人はちょっと恐いかも・・。先行者に追いつく為にピッチが上がります。



Az15 爽やか!夏の高原っていう感じ。

クマ笹の間の道と、樹林帯の繰り返し。
やや登ってもそれ程急じゃないので歩きやすいです。








Az16 ああ、夏休み!夏は山だ!
下界は今日も猛暑なんだろうなあ。
空気が旨いぜ~。










Az17 緩いアップダウンを繰り返して、時折現れる急傾斜には木の階段があります。

じっくり登れば大丈夫。

ここまでかなりのハイペースで歩き、一度もザックを下ろしての休憩は無し。
道が快適というのもありますが・・。
前回の日光白根山の教訓で雷雨を警戒。ロープウェイ登山は運行開始時間に合わせてスタートが遅くなりがちです。
雷雲は早ければ昼前には発生します。
まだ青空ですが山の天気は恐い。早歩きになります。

Az18 樹林帯の中は、地面が湿っています。ぬかるんだ場所が結構ありました。大規模なぬかるみにはこのような木道が作られていて素晴らしく歩きやすい。
とても整備の行き届いた登山道です。

ぬかるみを避けて道の端を歩きますが、それでも靴がめり込みます。
こんな時ゴアテックスの登山靴なら濡れません。





Az19 お、樹林帯の向こうに、尖がったピークが見えました!
あれが頂上なのでしょうか?
四阿山の頂上ってどんな形なのかあまり知られていませんよねえ?









Az20 道の脇にお花が。
この道はあまり高山植物が無かったですね。
これと黄色い似た花があったくらいです。








Az21 左手は開けてきて、景色が楽しめます。
これは茨木山でしょうか?いい形の山です。

この尾根伝いの登山ルートもあります。

このあたり枯れた樹木が目立ちます。

ん?!周囲の山に雲がかかってきました。いよいよ雷雲の発生か?自然に歩みが速くなっていきます。

Az22 おお、ピークが近づきました!

あれが山頂なのか?

でも、なんだかその後にも山があるような気がして・・。

とりあえずその峰に取り付きます。














Az23 来たーー!クサリ場です。急登です。

まあ、それ程の斜面ではないです。ルートも決まっているし、手がかり足がかりは沢山あるので、クサリを使わなくても登れます。

写真を撮っていたら、後ろから来た高年の単独男性が、うわー最後にこれか~と唸っていましたが・・。

落ち着いて登れば問題なし。












Az24 すぐにクサリ場を通過し、尾根が少し痩せてきます。
けど幅は2メートルちょいあるので、上を向いて歩いたりしなければ落ちることは無いでしょう。下を見て慎重に。

右手側の景色が楽しめます。
しかし、羽虫がこの辺から物凄く大量に発生!ここまでアブや蜂はいましたが、この羽虫は群れています。毒性は無いようですが、体中にくっつきます。足早に通り過ぎます。

Az25 ここでこのピークに登りきります。

これは、2332・9メートル峰と呼ばれている地点。二等三角点がある立派な山なのですが、名前が無いとはかわいそう・・。

可愛いお地蔵さんがいました。

ここで半袖のラガーシャツを脱いで、半袖Tシャツでいきます。結構汗をかいた。やっぱりペースが速すぎたか・・。


Az26 この峰から先に、もう一つのピークが見えます。
おお!ついに四阿山が、その頂上を見せてくれました。
立派なトンガリ山でした。麓からではわからない、尖った山頂の山だったんですね~。
トンガリ山好きな私はうれしくなります。





Az27 さあ、山頂への最後のひと登りです。
2度目のクサリ場が現れました。
急登ですが、ここもホールドがしっかりしているので大丈夫。

やはり山はこういうクライマックスがないと~。
















Az28 右手側に尾根続きの「根子岳」が見えます。標高2207メートルの雄大で美しい山です。














Az29 クサリ場を抜けると左側に回りこみ、頂上への最後の登りです。

左下は結構落ちているので、近づき過ぎないように。
ここも上を向いて歩かなければ落ちません。足元を見て慎重に。

この先に頂上です。




Az30 登頂!
四阿山。標高2354メートルに登りました。尾根続きの周囲にはここより高い山はありません。このあたりでここより高いのは浅間山です。

山頂はそれ程広くありません。石を積んだケルンモドキと祠がありました。

10時15分到着。
タイムは1時間20分。標準コースタイムは1時間30~50分。自分としてはかなり速く登りました。殆んど休憩しなかったし。
やはり雷雨のことを考えると、できるだけ速く登りたかったのです。








Az31 今回、はじめて使った新しいザック、カリマーのリッジSL30と記念撮影。空のように青いザック。

お泊りセットを車に下ろしてきたので、コンパクトに。それでもこの山行にはデカイザックでした。蓋の上部のゴムバンドは、このように脱いだ服を止めておくのには便利な機能です。

山頂には木も無く360度の展望です。
平日だったからか、この時登山者は10組30名程度。日本百名山としては空いている快適な登山です。

次回は下山編をお届けします。

では、また。

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2008年7月 9日 (水)

日光白根山に登る。その2・運命の下山編

前回、日光白根山(標高2578メートル)に登頂したところまで書きました。その続きです。

Ns1 10時10分到着。
これが山頂の風景。

う~ん、我ながら素晴らしい写真だ・・。
実に上手い写真です。

え?看板だけしか写っていない?
いや、それが凄いことなんですよ!

だって、この時の山頂の様子は、
↓こんな事になってましたから!




Ns2 これですよ。とても混雑していた!山頂が狭いのですよ。
看板が2箇所あって、どちらも山頂だって書いてあるんですが、各5人もいれば満員です。岩だらけだし、山頂直下にも人が沢山いるし。

皆が、看板の側で記念写真を撮ろうとして順番待ちです。また一人一人時間が結構かかる。
山頂にはそんなわけで、とても弁当を拡げるペースも無く、足場も悪いので3分ほどで引き上げました。
その間に一瞬出来た間を逃さず、この人ごみの中で誰もいない山頂風景を撮影できたのです。シャッターチャンスは逃さないぜ!

Ns0 これが、ロープウェイの山頂駅から見た、日光白根山の山頂付近。ピークが3つに分かれています。真ん中が山頂です。
右が南峰。このピークの間のミゾもちゃんとあります。一旦降りてまた岩場を登る。






Ns3 山頂が狭くて混んでいるので、私は東側に一段降りてから、一番左側の3番目のピークに行くことにしました。
ルートじゃない岩場を何とか降りて、コルへ降ります。そこから3番目峰へはこの岩場を登ります。








Ns4 こちらは山頂とはうってかわって空いています。足元は急な下りとなり、とても眺めがよいのです。

眼下に、弥陀ヶ池が見えます。
遠く右側の菅沼、左側の丸沼です。




Ns5



景色が良いので、ここでお湯を沸かしてお昼にします。一番左のピークの、やや下った場所です。登山道からは離れたところに平らなスペースがありました。

遠くに見えるのは尾瀬方面です。




Ns6 今回も持ってきた、お湯沸しセット。

ストーブは、EPIのREVO3700。

クッカーはスノーピークのソロセット極チタン。カップとセットになっています。

ラーケンのボトルに水が1リットル。






Ns7 早速お湯を沸かします。
前回の黒斑山のときもそうだったけど、なんかこのREVOの調子が悪い。
ガスが気化せずに液体のまま噴いてしまう。
何とか調整して着火できました。気圧が関係しているのかな?

遮るものが無いので風が強い、こういう時はガスストーブが心強いですね。

コッフェルの上、遠いところに見えるのがロープウェイの山頂駅。あそこから歩いてきました。

Ns8 いつものカップヌードル醤油味(笑)。今回はちょっとケチってスープヌードルでしたが・・。

旨い!なんで山の上で食べるカップラーメンは旨いのだろうか?

沸騰したお湯で作ったはずなのに、何故か芯のあるラーメンでしたが。
あんぱん1個追加して、やや早めのお昼終了。



Ns9 眼下の弥陀ヶ池のアップ。とても綺麗な沼。

縁に木道がありますが、ここから急坂を下山すると行けます。そのまま菅沼登山口への道になります。








Ns10 日光の湯元温泉から登るルートが稜線上に見えます。

ん?金精山のほうから、ガスがやってきます。
こんなに早く天気が崩れてきたのか?

コーヒーを飲もうと思いましたが、なんか嫌な予感がするので、急ぎ下山することにして、身支度をします。




Ns11 山頂方面に戻ります。途中のコルから五色沼方面の崩落を見下ろします。雪渓がまだ残っています。










Ns12 山頂へ登り返す岩場は、丁度弥陀ヶ池から登ってきたおば様の団体で混みあっています。岩場がなかなか登れないようで渋滞しています。

皆が登り終わったので、私も山頂まで登ろうとしましたが、山頂は大混乱。ロープウェイ側からもおば様の団体が登ってきて鉢合わせ。写真撮影の順番で大騒ぎ。
「こちらから登ってくるのだから、そっちは下山口じゃないんですか?」
「いや、こちらからも登れるんですよ」
とかやっているようで、もうどうにもならないんで、山頂にまた登るのは諦め、岩場を右側から山頂を巻いて登りました。






Ns13 そのまま岩場を下り、登り返して南峰に向かいます。

皆さんはここでお弁当のようですね。
結構賑やか。

南峰には神社があります。







Ns14 山頂直下を11時10分に下山開始。

南峰の下には、沼の跡の様な窪地がありました。

家族がラーメンを作っているようです。
とても楽しそう。






Ns15 ふと頂上のほうを振り返ると・・。

来たよ・・。
積乱雲ですよ。雷雲です。
早い、予想より早い到来です。

まだ雷鳴が聞こえないので、発達途中でしょう。
しかし、これは下りたほうが良い。

皆さんはお弁当タイムで気がつかないのか、下山するような雰囲気がありません。

Ns16 砂礫地帯を下ります。
こういう森林限界の上で雷雨に遭遇したら逃げ場が無いので大変恐いのです。
樹林帯に入れば少しは安心です。

まだこの時間も、登ってくる人がいます。

周りの山々にも雲がかかり始めました。




Ns17 途中こんな看板が・・。

こんなところで落石があったら恐いです。

上を見てみると・・。









Ns18 う~ん、落ちてきそう。

足早に立ち去ります











Ns19 砂地でとてもザレています。

足がズずっと滑ってしまい、とても歩き難い。

登ってくる方々もとても苦しそうです。

とても小さい女の子がお母さんに連れられて登ってきますが大変そう。お父さんと一緒の男の子はとても元気。

おば様がはーはー言っているので、もうちょっとで山頂ですから、頑張って下さい!と声をかけると、「もうちょっと、じゃないんでしょう?まだあるのよ・・」と言ってました。側の旦那さんに「いつももうちょっとに騙されるのよ!もうちょっとだったためしが無いもの!」と怒っていましたよ・・。言わなきゃ良かった。

続いて、カップルの若いおねいさんが「あとどのくらいですか?」と聞かれるので。今度は正直に「この砂地はもう少しで終わりますけど、その先にガレ場と岩場があります」と答えました。
すると「お願いですからもうちょっとだって言ってください~!」と言われました(笑)。じゃあ、もうちょっとですよ、と励ましたら、よ~しもうちょっと、と元気が出たようです。こういう人のほう が好きだなあ・・。

Ns20 ここから潅木帯。線を引いたように木が生え始めます。













Ns21 そして樹林帯へと移行。
徐々に深い森になって行きます。

ここまで来れば突然の雷でも少しは安心です。








Ns22_2 樹林帯の道は浮石と木の根が危ない。
足元を確認しながら慎重に下りていきます。

こういうのに気がつかないで足を引っ掛けると転びます。






Ns23 こんな樹林帯をしばらく一人で歩くと、バスツアーの団体さんが。2台分でしょうか50人くらいが登って来ました。

狭い箇所だったので私が横に避けます。皆さんお礼を言って登っていきました。中高年がメインですが、とても若い方、カップルもいるのでサークル団体じゃなくて、ハイキングバスツアーの類のようです。避けるのにしばらくかかりました。
しかし、若い方は軽装備が目立ったので大丈夫かなあ。雷雨にならなければ良いが。
その後も一組のカップルが上って来ました。

Ns24 七色平の分岐に12時20分頃到着。途中膝が痛くなったのでゆっくり下りてきました。

このまま駅まで下ってもいいのですが、ちょっと七色平を見て、そこから行きと違うコースで下山することにします。




Ns25 少し下ると避難小屋がありました。中は見ませんでしたが、ここでお昼にしましょうとか言ってたおばちゃん達が中を見て、外で食べたほうが良い、と言ってましたが・・。









Ns26 これが七色平。小さな湿原です。木道がありますが湿原は乾いている感じ。あまり花は咲いていませんでした。

その時です!
ゴゴーン、ゴゴーン、という音が響きます?
こ、これは雷です!
まだ遠いようですが、ゴロゴロじゃなくてゴゴーンですから落雷するタイプです。
いかん、速く下りなければ!
周りにいた人たちにも、速く下りたほうがいいですよ、と声をかけますが、まだ雷が遠いので反応が鈍い。


元の登山道に戻って、足早に下山します。下りているおば様方がいたので、雷ですよ~速く下りましょう、と声をかけると、どうぞお先に、まだ大丈夫よといった感じでしたので、ぶっちぎりました。

雷鳴がどんどん近づき、雨がぱらぱら落ちてきます。風も出てきました。
転びそうになりながらも疲れた体にムチ打って、相当に飛ばします。

Ns27 二荒山神社に到着。ここまで来れば駅まであと僅かです。
ちょっと安心して振り返って空を見上げます。

もう雷雲がすぐそこって感じです。

鹿避けのゲートの向こうに家族連れが。雷を心配していますが、お父さんが折角来たんだから。と言いながら入ってきます。
皆恐いもの知らずだなあ。
雨が降れば諦めて戻るだろう。
私は一気にロックガーデンに。

Ns28 広場で振り返ると。
ああ!日光白根山の頂上付近は雷雲の中に。

森林限界の上に登山者はいるのでしょうか?
あの遅くに登った団体は?山頂にいる時間なのでは。あの女の子、男の子は無事に樹林帯に下りてきたのだろうか?軽装備の若者は雨具を持っているのだろうか?


Ns29 私も焦ってロープウェイの駅に。13時頃到着。
事前情報で知っていたのです。
このロープウェイは雷雨で運行を中止することがあることを!
止まる前に乗らなくちゃ!
係員の方が走っているので、もう相当ヤバイ。

ですが、まだ続々と観光客がロープウェイから下りてくるし。下山した登山者ものんびり足湯に浸かったりしています。
早く乗っって下りたほうがいいぞ!

Ns30 乗り場には他のお客がいない。また一人でゴンドラに乗せてもらいました。
ふう、と一安心。

けど、頭の上のほうで雷が鳴って恐い!
こんなワイヤーに金属のゴンドラがぶら下がっている乗り物なんて、雷が落ちたら皆一緒に感電じゃないのか?

途中で止まらないでね。
大粒の雨が窓を叩きます。
あがってくる反対側のゴンドラにまだ客が乗っています。小さい子供を連れた家族もいます。
もう止めたほうがいいのになあ・・。

Ns31 到着駅が見えて来ました。
駐車場は満車状態。
上がった人たちは殆んど降りてきてないのでは・・。

無事に麓に到着、下車しました。
この時、上りへの運行は停止したようです。
乗ろうとした若いカップルが呆然と雨を見ていました。デートコースだったのでしょう。けど登らないほうが結果良かったと思うよ~。


Ns32 車で走って白根温泉に行こうと思ってましたが、疲れていたし、汗をかなりかいてすぐにお風呂に入りたかったので、センターハウス内の「座禅温泉」に入浴することにしました。

セット券を買えば安かったのですが、入るつもりが無かったので別途入浴券を購入。600円。2階のチケット売り場の反対側のお土産売り場のレジで入浴券を購入できます。





Ns33 嬉しい天然温泉です。
内湯のみ。けど、循環で加温、加水の塩素泉ですね。浴感は乏しいです。

ナトリウム・カルシウム・硫酸塩温泉。
湯口には温泉成分の結晶が付着しています。
入浴後はぽかぽかと温まりました。
汗を流してさっぱり出来るのでお勧めです。





Ns34 お風呂から出てロープウェイを見ると・・。
止まっています・・。運行中断しました。雨は土砂降りです。

下山できなかった人たちはどうなっているのでしょうか?まだ数百人はいるはずです。
ロープウェイの山頂駅までは降りて来れたでしょうか?駅の周辺もティールームと東屋くらいしかないので、全員が雨やどり出来る場所があるのかどうか。

グラススキーの人が30人ほどいますが、登山者の姿は殆んどありません。
けど、これから登ろうとしていた中高年の団体がロープウェイの払い戻しをしていましたが、午後2時から山に登るプランは無いでしょう・・。

Ns35 山に残った皆さん、どうかご無事で。
車を下界に走らせます。白根山方面は大荒れの模様です。

車で走っている途中、ものすごい土砂降りにつかまりました。ロマンチック街道という山の中の道です。先行する車が見えないくらいのワイパーの効かない視界の悪さ。右手の崖から滝の様に雨水が流れ、側溝があふれ道は川のようです。
ほんと恐かった。走る車は路側帯に次々と止まりますが、止まったほうが恐い。そこじゃ崖が崩れたらアウトだぞ。一気に走り下ります。
やっと人家が見えたときはホッとしました。
鎌田というところから嘘のように雨は降っていませんでした。

この日、雷雨が来ることは天気予報を見ればわかっていたことです。
ならば早朝に出発し、お昼には下る。早発ち、早着は登山の原則です。
今回実施しましたが、それでも自分が予想した2時ごろに雷雨どころか、12時半には雷雲がやってきたのです。
山は恐い。そう思った登山でした。
雷雨が来れば、ゴンドラが止まることを知っていたので、速く下山して止まる前に間に合いました。そういう情報を調べておいてよかった。

慎重すぎるくらいの準備と行動が山では必要なのだなあ、と実感した登山でした。

~データ~

「日光白根山」標高2577・6メートル(単独)

標高差789メートル
2008年7月6日(日) 晴れのち雷雨

丸沼高原スキー場7:30~ロープウェイ山頂駅7:45~山頂駅出発8:00~七色平分岐8:30~山頂10:10

山頂下山開始11:10~ロープウェイ山頂駅13:00

装備
ザック:グレゴリー・ジャクスト27L
登山靴:ガルモント・ピナクルGTX
服装:モンベル・ウィックロンラガーシャツ(長袖)、ノーザンフィールドストレッチパンツ
    パタゴニア・キャンプリーン1(半袖)
雨具:ノースフェース・レインテックスフライト(携帯)
水筒:キャメルバック0・5L、ラーケン1L
地図:山と渓谷社・新分県登山ガイド「群馬県の山」

では、また。

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2008年7月 7日 (月)

日光白根山に登る。その1・登頂編

7月6日(日曜日)、関東以北で最高峰の日光白根山に登りました。私の地元群馬県と栃木県の県境にある標高2577・6メートルの山です。

今回の登山テーマは、早発ち、早帰り、そして情報収集する、です。
群馬県民ならば誰でも7~8月の雷雨は知っています。晴れていれば、県内はほぼ毎日のように午後は激しい雷雨に襲われます。
前日も群馬県内は雷雨でした。ですからこの日も雷雨が来ることは予想されます。
天気予報では大気が不安定なこと、落雷情報では白根山周辺もここ数日午後雷雨が続いていることをチェック、この日の雷雨は間違ありません。こんなときは早朝出発し、お昼には帰るに限ります。

N1 朝5時半に高崎の自宅を出発、前橋ICから関越自動車道に乗り沼田ICで降りて、国道を日光方面に走ります。

天気は曇りの予報ですが、結構晴れてきました。

7時15分に丸沼高原スキー場、ロープウェイ乗り場前駐車場に到着。
もっと早く登りたかったのですが、ロープウェイの始発が7時30分からです。
それはこの丸沼高原スキー場のHPで チェックしました。駐車場は広めですが、スキー場にしては小さめ。観光客が来れば満車の予感。離れた場所にも駐車場がありますから、車をとめられない事はないでしょう

身支度をして、綺麗なトイレをお借りして、ロープウェイ乗り場へ。この建物2階でチケットを購入。

N2 ロープウェイ料金は片道1000円、往復が1800円。この建物内の温泉への入浴券と往復チケットとのセットは2100円。温泉は600円ですからお得です。

この山はロープウェイで登れるところが良い。
ロープウェイで途中まで登るなんて、本格登山の方は眉をひそめると思いますが、こちらは素人おやぢ登山。楽に登れるならば何でも使います。

計画では、7時半過ぎにロープウェイに乗り、15分後に山頂駅到着~8時にスタート。ここ数日の落雷データから午後2時に雷雨が来ると予想。4時間の行程ですから、山頂で1時間休憩して、午後1時にはロープウェイで下山する計画です。

N3 スキー場のロープウェイなので、8人乗りのゴンドラが次々にきます。

7時半の始発。登山者は思ったよりも少なめ。もっと沢山いると思いましたが、皆そんなゆっくりの時間に登って大丈夫なのかな?

十数人が列を作ります。混雑している時は相席をお願いしますと書いてありますが、空いているのでグループごとに乗せてくれます。なのでちょっと順番を待ちます。別に相席でもいいのに・・。

N4 私たった一人を乗せてゴンドラは出発。やっぱ嬉しい。
う~ん、贅沢。個室だよ!
スタート時には、キャッホーウと叫んでしまう!

人目を気にせずリラックス。端に座っていたらちょっと傾いている・・。立ち上がって写真を撮ったら揺れた~。注意書きに立ち上がってはいけませんと後で発見、ゴメンナサイ。

ドアの窓が開いていますが、日差しを浴びてかなり暑いです。冬の使用を想定した乗り物ですからね・・。

N5 いい感じで上って行きます。結構大きなスキー場ですね。

ロープウェイは楽です。
折角あるのだから登山者は使うのがお薦め。
菅沼から歩く人もいるようですが、お好み次第で。
ただ、麓から厳しい登山をする山が殆んどなのに、この山はこれで途中まで登れるのが利点で特徴ですから。



N6 おお、ゴンドラ内にエチケット袋を発見。親切~。
やっぱり、さっきの私のように自分で揺らしたり、強風で揺れて酔っちゃうんでしょうね。
動かなくなって閉じ込められた時のトイレとしても使えるかな・・。






N7_2ロープウェイの全長は2500メートル。標高1400メートルの丸沼高原から標高2000メートルの山頂駅までを15分で結びます。

途中急勾配の箇所があり、垂直に上がっていく感覚。

お、とうとう日光白根山が見えてきました!でかい・・。

この山は麓からは山容が拝めないのです。やっとこの位置から見ることが出来ます。

N8 山頂駅に到着。
かなり立派な山ですね。裾野を長くひいて予想より大きな山です。
登山コースは樹林帯を左から右に横切り、右側の稜線を直登する感じです。結構遠いですね・・。

頂上付近は爆裂火口なのか、崩落しています。自分が子供の頃書いた山の絵は、このように頂上が3つに分かれていた(笑)。たぶんあれは富士山をあらわしたんだと思うけど。自分の描いたのと同じ姿の山に登る、これも何かの因縁。
手前の植物はここが発祥のシラネアオイ。1科1属1種というこの花の仲間はこれ以外には無いという世界で稀な日本固有種なのです。ピンク色の大きな花は先週頃に時期は終ってもう咲いていませんでしたが・・。

N28 このように山頂にはロックガーデンがあって、高山植物が咲いています。
今の時期はこのコマクサですね。

うおお、これは白花です!
本来コマクサは背後に咲いているように鮮やかなピンク色。
この白花は大変珍しいのです。
自然では滅多にお目にかかれないのですが、ここには何株かありました。何故?








N9 駅の近くのティールームでまたトイレに行きます。ここも綺麗なトイレ。準備運動をして出発。
8時ジャスト。

ここも信仰の山。日光の二荒山神社ですね。

鳥居をくぐると左手に社があります。お賽銭を入れて登山の無事を祈って拝みます。



N10 すぐにゲート。先ほどのシラネアオイなどの高山植物が、このあたりで繁殖している鹿に食べられてしまうので、鹿避けゲートです。電流が流れるフェンスで区切られ鹿を進入させないのです。しかしこのゲート、閉じ難く、半開き・・・。







N11 樹林帯の深い森の中を歩きます。最初は観光客も歩く遊歩道で広い道。
分かれ道の場所から細くなり登山道になります。アップダウンを繰り返しながら高度を上げます。
足場はしっかりしています。

やや暗い森の中には虫が結構飛んでいます。
蜂を小型にした奴?ホバーリングして空中で完全に止まっている。刺すのか?おまえは刺すのか?虫除けスプレーを塗ります。
長袖なのでまだ安心。

N12 七色平分岐に8時半到着。
その先は沢状の箇所をいくつか渡りやがて階段状になり、かなりの急登に。よく整備していただいていますが、木の根にはご注意。

息が上がり、休みながら行きます。










N13 高山植物が増えてきます。道沿いにイワカガミの群落が何箇所も迎えてくれます。










N14 道はさらに急に。足場が悪くなります。

木の根と浮石が多くなります。危なそうな石に乗らないほうが良い。
暑くなり、長袖を脱いでTシャツに。

黒い羽虫が沢山出てきます。もうすごいです。刺すのか?おまえは刺すのか?私は一度も刺されませんでしたが、どうなんでしょう?

どんどん歩き難い道になっていきます。
道が狭く、羽虫も多いので休憩がとり難いのです。ザックを下ろしてじっくりと大休憩は1度も出来ませんでした。







N15 ヒーヒー登ると、樹林帯を抜け急に明るく開けます。
森林限界を迎えます。この先は樹木の無い荒涼とした景色になります。

標高2400メートルくらいでしょうか?
前方のピークの奥が山頂です。





N16 そのピーク状の部分は、砂礫地帯です。かなりザレています。

やや谷になっている部分を行くようです。
落石が心配な地形です。








N17 砂礫地帯の手前は高山植物が咲いています。
黄色と白の花の競演。











N18 足元がザレています。砂です。
足が滑る。
斜面も急です。
浮石が多く、後に落とさないように注意。

ずるずる滑って登りにくくかなり疲れます。
一旦立ち休みして、上手く上る人を観察します。
そうか!足の先端を開き逆ハの字型にして登る。スキーで登る要領ですか。
真似します。うん、さっきより楽です。
勉強になります。










N19 振り返れば、樹林帯から、ハイマツ帯、砂礫地帯の移り変わりが良くわかります。

結構沢山のパーティーが登ってくる。私が遅くて追いつかれたのね・・。

周囲は雄大な景色です。
背後の山は錫ヶ岳。2000メートル級の山です。一般登山ルートが無く、マニアックな方が登る山です。群馬に残された秘境です。

N20 こんな坂は登りません。登山道の右手の壁です。沢状になっている底を歩くので、こんな壁が迫ります。落石が恐い・・。










N21 さて、広い砂礫地帯から、沢状のガレ場です。

稜線を通るルートじゃないのね・・。









N22 お、道が空に向かう。
この急坂を登りあげると、南峰に到着です。
ここには祠がありますが、山頂ではありません。









N23 最初のほうの山全体の画像を見てください。山頂が3つに分かれている一番右のピークにいます。

一旦コルに下ります。谷状になっています。
そこから左上の山頂へは岩場になっています。
















N24 岩場部分のアップ。
距離は短いので難しくはありません。

赤い丸がありますので、その周辺の登りやすい岩を登ります。

ストックは仕舞いましょう。私はコルに降りる前に、シングルポールをザックに仕舞いました。
この岩場は両手も必要です。
中高年の方々は片手にストック持って登っていましたが両手が空いてるほうが楽です。
ストックを突いている人もいましたが、手で岩を掴んだほうが楽です。






N25 岩場を下から見るとこう。

角度は急じゃないし、手足がかかるところはしっかりあります。足を大きく持ち上げる箇所もありますが3点支持で登ります。
片足を大きく横のホールドに出して思いっきり足を開いて登る。われながらカッコイイ・・。
ぐいっと手で体を持ち上げると、上にハングした岩が・・。頭を痛打しました。頭上にも注意が必要、勉強になります。

スラブ状(一枚岩)の部分は滑るので避けましょう。









N26 山頂直下で、眼下に五色沼が見えます。綺麗な色です。
高度感はありますが、前回の黒斑山ほどじゃないし、だいぶ高いところに慣れてきました。









N27岩場を登りきると、周りの山々が目に飛び込んできます。 山頂に到着。標高2578メートルです。(四捨五入)
登頂おめでとう~!10時10分頃です。

さあ、楽しいお湯を沸してのお昼ごはんです。

しかし、迫り来る雷雲から逃れられるのか?その後も登ってくる団体登山者達は?

次回、運命を分けた下山編です。

では、また。

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2008年7月 6日 (日)

日光白根山(標高2577メートル)に登りました。

本日、不安定な天候の隙間を攻めて、単独で日光白根山に登ってきました。
標高2577メートルと、いよいよ2500メートルオーバーです。この高さは、登山素人おやぢにとってはまさにデスゾーン(笑)。

そんな高峰に素人おやぢが何で登れるのかというと・・。

S1 このように標高2000メートルまでロープウェイで登ります。
誰ですか、インチキとか言うのは!?(笑)。
使える手段は何でも使って登るのがおやぢ登山です。

おお、終点の山頂駅から、日光白根山が見えます。
かなり雄大な山ですね。いかにも山、子供が絵に書くような山(笑)。
麓から、この山容は見えないので、こうしてロープウェイで登って初めて拝める姿なのです。


S2 しかし、ロープウェイを降りて、ここからがかなり大変なのですよ。

このように結構距離があります。
樹林帯を右手のほうに回りこんでから右の稜線を直登しますから。

日本百名山だという、関東以北最高峰です。ん?関東でもこれより高い山は無いのですか?浅間山が2568メートルだから微妙に勝ってる。そっか、長野山梨は関東じゃないのか。
関東、東北、北海道の山の中で、 日光白根山は一番高い山です。

山頂まで標準で行き2時間30分、帰り1時間50分の設定。往復4時間20分のコース。

S3 標高2400メートルを越えるとハイマツ帯を過ぎて森林限界。木が無くなります。

砂礫地帯。かなりザレています。









S4 そして山頂直下には、お約束の岩場もあり、楽しい山でした。

ロープウェイで山腹まで行けても、山頂まではなかなか険しく、登山の装備と技術が必要です。








S6 無事登頂に成功。
しかし、ドラマはやはり下山の時に起るのです!
今度はキジ撃ちじゃないですよ!

今回の登山のテーマは、
1)早発ち、早帰り
2)事前情報収集
です。

昔から登山は、早発ち、早着、早帰り、が常識です。
夏山は、午後から天気が下降し、雷雨になることが多い。秋冬山は、陽が落ちるのが早く、あっという間に暗くなる。それを避けるために、登山口を早く出発して、山小屋に早く着いて、翌朝また早く出発、陽が高いうちに下山するのです。
しかし、最近の登山は、こういうアクセスの良い山が増え、ゆっくり出発しても早く降りて来れるので、遅発ち、遅帰りが行われているのです。
この日光白根山でもその光景が見られました。特にツアー客は、時間が制限されるのです。

私は、事前にこの山の情報を調べ、早発ちを行いました。
7~8月の群馬県は、特に国境の山沿いは午後になると雷雨が頻発するのです!

それだけ早く登っても、登頂後に迫り来る雷鳴、激しい雨!
逃げろ!必死の緊急下降を決行!それでも登ってくる団体登山者たち・・。
間に合わないのか?多数の登山者が残る山稜に雷雨が襲い掛かる。
そして、ロープウェイの運行停止という最悪の事態に!
果たして電動おやぢは、この雷雲に覆われた山から脱出することが出来るのか!?

次回、苦闘登山編、激闘下山脱出編をお送りいたします。

では、また。

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2008年6月17日 (火)

黒斑山に登る・その2・感動の下山編。

おととい登った黒斑山(標高2404メートル)の山頂。前回に続きレポート2回目です。

Ak1 目の前には雄大な浅間山(2568メートル)が見えます。

今回の登山のテーマは高所に上る。崖っぷちの高度感に慣れる、です。








Ak2 山頂からは、スパッと崖が切れ落ち、高度感満点の眺めです。この人たち、ほんとギリギリに立ってます。転んだら空が飛べます。

外輪山の火口壁に位置しています。

主峰の浅間山直下には、湯ノ平高原が広がり、黒斑山からはかなり下に見下ろします。





Ak3 湯ノ平高原のアップ。
なんだかゴルフ場みたいですが、天然の地形。平かと思ったら、溝があったりします。
地表にはなにが生えているのかな?一度降りてみたいものです。

乾いているようですが、部分的に湿地があって池塘が見られました。




Ak4 浅間山は、現在火山活動が沈静化しているので、火口&山頂手前の前掛山(2524メートル)まで登ることが許可されています。

山の左側の道が、前掛山への登山道。
山頂左側が火口でかすかに噴煙が見られます。
その手前の稜線を画面右に歩き、ぴょこっと出ているピークが前掛山です。
左側の稜線にぽちっと出ているのは避難小屋です。火口からこの近さじゃあ、噴火したら避難したってどうやって脱出するのでしょう?

登ってみたい気もしますが、黒斑山からはいったん高原に下りてから登り返し、結構距離があります。落石もありそうでちょっと恐そうです。きっと地球上じゃないような荒涼とした景色があるのでしょう。

Ak5 コレが黒斑山から続く外輪山の稜線。
左のピークがおそらく仙人岳。右のピークが鋸岳。そこからJバンドという曲がりから高原に下りる急坂があります。
この稜線といい、急降下な道といい恐そう。

降りた谷が賽の河原という荒涼とした平原。手前の湯ノ平高原へと繋がります。




Ak6 ふう、山頂で少しのんびりしましょう。
愛用の腕時計、カシオのプロトレックのかなり昔のモデル。ツィンセンサーでもう絶版モデル。
長年使ってもうボロボロです。今回切れそうだったベルトを交換して持ってきました。

高度計として使ってみましたが、高度2405メートルを表示。気圧センサーなので、その日の天気の気圧配置で誤差が出るので、登山口で標高を合わせておきました。かなり正確。しかし、5メートル単位でしか表示されない。
コンパスつきのトリプルセンサーに買い換えるかな?プロトレックはちょっと高価になってしまったから、SUUNTOというメーカーの腕時計が気になっています。
気温は11・2度。結構涼しいですね。

Ak7 山頂はこんなに狭い。しかも右側は崖。

しかし、左の木々の中が、ちょっとした広場になっています。30人くらいなら座れる広さです。

空いていたので、シートをひいて休みます。




Ak8 今回もお湯を沸かしてカップラーメンを食べる!
前回の相馬山では、エスビットという固形燃料を使いました。
けど、高所では風も強そうなので、今回はガスストーブを持参。
EPIのREVO3700。
コッフェル&カップはスノーピークのソロセット極チタン。この中にREVOと110ガスボンベがきっちり納まります。



Ak9 う~ん、やっぱり山頂でカップラーメンは嬉しいです。上着を着るほど冷え込んできましたので温まります。
あっという間に沸騰。

















Ak10 固形燃料と違って燃焼時間を気にしなくてもよいので、再び沸かしてカップでココアを飲みます。

旨いね~。










さあ、飲んで食べたのでそろそろ下ります。
11時45分下山開始。

Ak11 トーミの頭までの稜線を下ります。樹林帯の中ですが、開けたところでトーミの頭が見えました。

あわわ・・。かなりの絶壁でした。
こんな岩峰の縁にさっき立っていたのか。

背後に見える大きな山は、剣ヶ峰です。












Ak12 トーミの頭の頂上に到着。登ってみれば普通の岩場。












Ak13 トーミの頭から振り返って、高いピークが黒斑山です。あのてっぺんでカップラーメン食ってました。

足元の右側が崖。
草すべりという湯ノ平高原への登山道が見えます。

さっきの絶壁の位置ですが、ここから右下を覗き込むと・・・。














Ak14 ひいい・・。

行きにガスの中から見えていたのは、あの木と道だったのですね。テラス状の部分に草すべりの道が刻まれています。

高原はもっと下です。

この位置はホントに恐いので、両手足を着いて覗き込んでいます。



Ak15 槍ヶ鞘方向へ稜線を下ります。
これが槍ヶ鞘の末端部分。
この下も断崖絶壁。

遠くに下界が見えます。
御代田~佐久の街です。

景色が素晴らしい。











Ak16 槍ヶ鞘のピークを望む。左手がザレて切れ落ちている稜線のガレ場を下ります。
ピーク右下に行きに見た避難小屋が茶色く見えます。

バスで来たのか20~30名の団体が3グループ続き、道が空くのを待ちます。

この前にいる、おねいさん4人組の後ろを歩きます。

この稜線の一番低い部分に登山道の分岐があります。

Ak17 ここが分岐点。
左が行きに登ってきた表コース。
右が中コース。
車坂峠へ下るには、表コースが55分、中コースが45分です。
ここは中コースを選択。樹林帯の中で景色はよくないようですが、早いほうが良い・・。

実は、お腹がぎゅるると唸り、なんだか腹具合がおかしくなってきたのです・・。

Ak18 暗い樹林帯の中コースを下ります。
4人組のおねいさんの後を密着しようと思いましたが、ペースが速くて追いつけません。後姿が消えそうです。
いや、私のペースが上がらないのです。

う、うう、ううう、う○こがしたい・・・。

ど、どうしよう。山頂で食べ過ぎたのか・・。

このルートには水場もなければトイレもないのです!
まあ、普通の登山道にはトイレはないんですけどね。
往復4時間以上のコース、み、皆さん、トイレはどうなさっているのですか!?

くうう、後45分で下れば、あのビジターセンターの快適なトイレが待っています!
しかし、む、無理かも・・。

いや、山ならば、真の山男を目指すならば、山中でう○こを致すのも技術の内です!男性が山でう○こを致すのを「キジ撃ち」といいますが、もう、撃たせて下さい!撃って撃って撃ちまくらせてください!

Ak19 内股になって下ります。こんな感じの溝になっている道では、股を開くシーンがあり、その度に危険な状態に陥ります。

道の回りは樹林帯ですが、かなり深く、奥まで入るのは大変そうです。しかし道の側では丸見えです。

おおお!大きな岩があります。あの岩陰ならば。確かにティッシュの袋が散乱し、まさにキジ撃ちポイントのようです。
も、もらったあ!ティッシュを握り締めました。

しかし、その瞬間、背後からザックにつけた鈴の音と共におばちゃんたちの高らかな笑い声が!しまったあ!このコース結構人が多いのですよ・・。いつの間にか後に!おばちゃんたちに見つかったら大変です。
「あらら、あの男の人、森の中に入ってなにするのかしら?」「いやだわあ、奥さん、あれってきっとキジ撃ちよ、ほらあんなに慌てて、ホホホ。」「あらやだ、まあ、あれが有名なキジ撃ちなのお?まあ、珍しいもの見ちゃうわねえ。奥さんじっくり見ちゃいましょうよお!」

はううう!そんなことになったら大変です。おばちゃんたちとの距離を開けるために必死のスピードアップです。
ぬあああ!すると4人組のおねいさん達が休憩しているところに追いついてしまった~。
引きつりながらも目一杯爽やかな笑顔で挨拶をして、ダッシュです!

Ak20 ぐああああ!道が開けてしまった!
急なガレ場です。ここですればもう丸見えです。

ええい、やったれ。
もう、おねいさんに丸出しのお尻を見せつけてやればいいんです!
「あ、やだ!?なにしてるんですかあ?」
「ああ!な、何を見てるんですか!キジ撃ちでしょう?酷い、勝手にキジ撃ってるところを見るなんて酷い!やめてください!責任とってください!4人の中のどなたか僕と付き合ってください!」
・・・いや、そんなシーン見られたら誰も付き合ってくれんよ・・。ダメだ我慢!

森の向こうにチドリーホテルが見えます。ああ、もうすぐ峠に着くよ。
もう少し、もう少しです!これなら間に合うぞ!頑張れ自分!

Ak21 片側斜面の砂地の道を下ります。ピンチでもちゃんと写真を撮ります。というか気を紛らわせます。

砂で歩き難くてスピードが上がりません。
ああ。けど、もうすぐ着くよ。
そうすれば、あのウォシュレットが待っているよ。こんな山の中で快適なトイレがあるなんて。あそこに着けば、もうスッキリ!スッキリだよ~・・。

はうう!いかん!トイレに入ってスッキリしているところを妄想したら一気に腸内激流がやってきました!いかん、緩い、かなり緩いぞ!
力を私に力をください!

Ak22 平らな道になり、歩きやすくなりました。
すると森が途切れ、その向こうに見慣れた建物が・・・。

高峰ビジターセンターです!やった!着いたぞ~。
間に合った、間に合ったんだ。
ああああ、一気に気が緩んで間にあわなそう!

早歩きになり、内股状態で建物の中に。小走りしながらザックのウェストベルトを外しショルダーベルトを緩め準備オッケー。行きにトイレの場所を確認しておいて本当に良かった!迷わず個室に突入。ザックを床に叩きつけ、ズボンを。も、もどかしい!

はう。

はあああああ・・・。

か、神様ありがとう。

スッキリして高らかに笑いながらトイレを出ます。
募金箱があったので、百円を寄付。ありがとう、最高のトイレだったぜ!

Ak23 そんなわけで、無事下山できました・・。
愛車ポロにたどり着きホッとします。

いろいろありましたが、面白い山でした。
高峰温泉に宿泊し、篭ノ登山ルートや池ノ平散策、浅間山登頂などまた来てみたいですね。

次回はルートにトイレがある場所にします。もしくはもっと人がいない山奥に行きたい・・。



 

~データ~

「黒斑山」標高2404メートル(単独)

標高差431メートル
2008年6月15日(日) 曇りのち晴れ

車坂峠(1973m)9:00~表コース~槍ヶ鞘~トーミの頭~黒斑山山頂11:00
黒斑山11:45~トーミの頭~中コース~車坂峠13:00

装備
ザック:グレゴリー・ジャクスト27L
登山靴:ガルモント・ピナクルGTX
服装:モンベル・ウィックロンラガーシャツ(長袖)、ワイルドワンパンツ、
    モンベル・ウィックロンTシャツ(半袖)
雨具:ノースフェース・レインテックスフライト(携帯・山頂で上着着用)
水筒:キャメルバック0・5L、ラーケン1L
地図:昭文社・山と高原地図19「浅間山」

では、また。

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2008年6月15日 (日)

黒斑山(くろふやま・2404メートル・浅間山系)に登る。その1・登頂編

梅雨の晴れ間に、山へ行ってきました。

K1 群馬と長野県の県境にある浅間山の外輪山、黒斑山(標高2404メートル)です。
いきなり先週の登山から標高を1000メートル上げてみました。

画像の一番左の山が黒斑山。全ての画像はクリックすると拡大します。長野と群馬の国境エリアでは浅間山の次に高い山です。

なんだか、日本じゃないような風景・・。
前回の榛名は、新しい靴に慣れる、鎖場ハシゴ体験がテーマでした。今回はご覧のような絶壁の縁を歩いて高度感に慣れる、がテーマです・・。ちょっとビビってます。

K2 自宅の高崎を朝7時に出発。上信越自動車道を小諸ICで降りて、チェリーパークラインを登り登山口の高峰高原・車坂峠に8時30分頃到着。
快晴だった前日に比べるとやや雲が多い。浅間山は雲の中。

車坂峠から、これから登る山を望みます。




K3 今回も、素人おやぢ登山恒例、車で楽して登山です。
出発点が標高1973メートル・・・。

いや、コレでいいんです!
このシリーズ続けますからね。楽して高い山を登ろう!
けど、楽じゃないんですよ、コレだけの高い山になりますと・・。





車をどこに駐車するか?
峠の横には高峰高原ホテルの駐車場がありますが、ここはホテルに用がある方の駐車場。

K4 少し進むと、「高峰高原ビジターセンター」があります。かなり新しい建物で綺麗です。
この2階がとても2000メートルの高さにあるとは思えない洒落たメニューのレストラン、1階がとても2000メートルの高さにあるとは思えないウオシュレットつきの快適なトイレです。

この右手から建物の裏に回ると広い駐車場があります。


K5 しかし既に満車状態です。なんか広いスペースを余裕で使いすぎ。
帰りには中央に登山ツアーのバスも止まっていました。









K6 建物の左手を高峰温泉方面に行く道の両側に駐車スペースがあります。

私はここにとめましたが、もう満車。朝8時半に一杯になってしまいました。みんな登山者のようなので、なかなか人気の山ですな。

ここも一杯なら、少しはなれたところにアサマ2000スキー場の駐車場があるようです。

装備を整え、ビジターセンタのトイレをお借りします。この行為が帰路に感動のドラマを生みます・・。
K7 ビジターセンターの反対側にある登山口より、9時に登り始めます。

表コースと中コースがあります。どちらでも行けますが、行きに表、帰りに中コースにしました。
裏コースというのもあるようですが、整備不十分で荒れているようです。




K8_2 徐々に急な登りになります。














K9 赤いのは火山灰質なのでしょうか?ほんと真っ赤です。

砂礫でちょっとザレています。
軽石が沢山転がっていて、歩き難いのです。
樹林帯に入って行き、いつの間にか車坂山のピークを越えます。





K10 急な下り坂になります。
折角登ったのにこんなに降りるとは・・。

しばらくすると鞍部に降り切ります。
またそこから登りが始まります。
樹林の中の急登。







K11 樹林帯の中は花が咲いています。
素敵な白い花・・。

読者様のえーじさんより、コメントで花の名前を教えていただきました。
これは「ハクサンイチゲ」だそうです。








K12 ガレ場には素敵なピンクの花・・。

これは「イワカガミ」










K13 木にも可憐なピンクの花・・。


 

これは「アズマシャクナゲ」

えーじさん、ありがうございました!








K14 開けると、急坂のガレ場です。
ガスが出てきて流れていました。
晴れていれば景色がよい場所でしょう。

ケルンが積んであったり面白い場所。
ザックを下ろして休憩。







K15 今回のザックもグレゴリーのジャクスト27リットル。ボトルもキャメルバック500㎜L。

ストックは有効。モンベルのTグリップシングルポール。アンチショック付き。

バランスの保持に使えました。かなりふらついていたもので・・。





K16 樹林帯の中を階段状の急登。ジグザグに登り上げると、槍ヶ鞘の避難小屋に到着。この場合の避難は火山からの避難。
活火山の浅間山は頻繁に噴火します。
その時この中に避難すると、この鉄板に火山弾がゴンゴンと・・・。生きた心地がしないでしょう。

ここでしばし休憩。




K17 槍ヶ鞘を先に進むと、断崖絶壁になります。ここで直角に曲り、外輪山の縁を進みます。
ここでまた休憩。

これから先に進むルートです。
なんか凄い・・。
右側は切れ落ちている感じですが、ガスで良く見えません。
ここから先は、高所恐怖症の人は注意です。




K18谷底を恐いですが下を見ると・・。

う~ん、ガスで見えませんが、一体どこまで落ちているのだろう。









K19 この先がちょっとした岩峰「トーミの頭」です。
人が沢山登っているのが見えますね・・。クリックして拡大してみてください。

右側はばっさり切れ落ちていますが、道から崖までは若干の距離があるので危険はなさそうです。

晴れていたら恐いかも・・。












K20 トーミの頭へ行く道はこんな感じ。ややガレている場所もあります。岩と階段です。





















K21 右側の崖に近づいた場所で下を見ると・・。

まだガスでよく見えない・・。








K22 トーミの頭に到着して、ややガスが晴れてきたので、岩峰から身を乗り出して下を覗き込むと・・。

あっ・・・。

ひいい!

なんか下のほうに道が見えます・・。
崖であることは確か。



K23 コレがトーミの頭。上にいる分には普通の岩。
横から見ると凄い場所。
ガスが晴れた帰りの画像をお楽しみに。











K24 トーミの頭を出発するとすぐに分岐。右が崖の下に降りる道「草すべり」です。もう滑って落ちるような道なんでしょうか?さっき下に見えた道がそうです。
当然左の黒斑山方面に進みます。








崖からやや離れて樹林帯の笹の中を歩きます。
K25 ガスが晴れてきました。樹木の間から、外輪山が見えました!

凄い風景・・。黒斑山から先の仙人岳方面ですが、ここもあんな感じの崖の上なのか・・。

とんでもないところを歩いている予感。





スピーカーと監視カメラのある鉄塔の場所に出ます。
K26 ここからは、黒斑山の山頂が見えました!

なんか、崖の上に人がいます。
くつろいでいるので山頂なのでしょうね。
けど、くつろげそうな場所じゃないですね・・。

赤いシャツの人、もう少し先に進んだら、大変なことになりますね・・。

さあ、もうすぐ山頂です!









K27 ガスの間から、初めて浅間山がその雄大な姿を見せ始めました!
おおお、でかい!










K28 11時、黒斑山山頂に到着。標高2404メートルです。
浅間山が完全に姿を現しました。素晴らしい。
天気が好転しました。晴れる予感です。

ふう。
3回ザックをおろしての大休憩を入れて2時間の行程です。












K30 ああ、高い。高さは十分だあ。












K29 高度感の訓練には十分ですね・・。

崖ギリギリにいる人はチャレンジャー。ああ、さっきの山頂の画像の赤いシャツの人たちはこの位置だったのですね。

私は近づけません・・。

次回は、下山編。
晴れ渡った崖はスリル満点。
そして、またいつものハプニングが・・。
悲劇が待っていたのです。

では、また。






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