映画・テレビ

2009年2月16日 (月)

DVD「下妻物語」を観ました。

友人のM氏から借りたDVD「下妻物語」を観ました。
きっと自分じゃレンタルしたり買ったりはしなかっただろうけど、観たら面白かった!
邦画で面白い、ってのになかなか出会えないのですが、これは笑えるという意味で面白かった。

01st 主演の深田恭子さんて、あまり良く知らないんですけど、この映画でロココ調といわれるロリータファッションに身を包み、わが道を行き友達など要らないという自分大好きな少女を演じる。これがはまり役と言われているそうですが、私、深キョンて知らないから、先入観無しで観てみました。

土屋アンナさんていう人も知らなかったので、おっかないヤンキー調の人だと思ったら、モデル出身のハーフの綺麗なおねいさんでした。この人のヤンキー演技も良かった。

あらすじは、

「茨城県の下妻に住むロリータファッション大好き少女の桃子(深田恭子)は、地元のヤンキー・イチゴ(土屋アンナ)に出会う。
友達になってやるというイチゴに対してわが道を行く桃子は、一人で生きていけるという。代官山のショップに通う桃子にイチゴは、特攻服に入れる刺繍を代官山にあるという伝説の刺繍屋に頼みたいので一緒に探して欲しいと頼む。桃子はショップのオーナーに天才的な刺繍の能力を見出され、新しい商品への刺繍を依頼されるが・・。」

はっきりいって、ストーリーはどうでも良いかも(笑)。内容はあまりないです。タイトルにもなっていますが、舞台が下妻である必然性は全くない・・。地味な田舎であるというところが全て。この映画の良さはテンポ良いシュールな笑い。

この監督はいいかも。CM出身の監督ですが、作中にCMっぽい演出が度々出てきて笑えます。桃子の出身地、関西の尼崎では皆ジャージを着ていて、ジャージを着たまま死んで行く・・。商店街は値段の安さが全てで、バッタモンでもお構いなし。桃子の父親(宮迫博之)演じる情けないチンピラが作るバッタモンのヴェル○サーチは(ちゃんと○の部分はピーと音が入る)はどう見てもヴェルサーチには見えないのだが、みんな騙されて買ってしまう。
下妻の人は、皆ジャスコの洋服を着て、ジャスコが全ての生活をしている(ジャスコのCM調に紹介される)。どちらも住んでいる人が見たら怒りそうですが・・。実にこの辺のテンポが素晴らしい演出。
宮迫博之さん(この人演技上手い)や篠原涼子さん、樹木希林さんが面白い演技で、とても輝いている。監督が個性を引き出している。桃子の小学生時代の子役も面白い演技です。

前半はシュールな特撮ありのテンポ良い流れで、面白い映画を見るぞと準備が出来ている人なら自然と引き込まれて楽しめるでしょう。弾けられない人には辛いかもね・・。
それに対して後半、よい話で盛り上がるのですが、友情・人情話になって、ちょっと普通の邦画を観ている感じになったのが残念。最後まで弾けっぱなしが良かったかな?あと前半のロココの説明も要らなかったか・・。

茨城県の人なら必見。私も以前筑波山のふもとの廃線跡を自転車で走りましたが、ホントのどかで良いところでした。そんないい風景が所々出てきますが、もっと見たかったな、あの風景。
音楽もなかなかはまっていて楽しめます。

04年頃にヒットしたんですね。フランスでも上映されたとか。

桃子が坦々と語るセリフに感じるかも?
肩肘張らずにサラっとみるのに良い映画でした。入り込めたら笑えます。

では、また。

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2009年1月17日 (土)

映画「櫻の園」・漫画「櫻の園」

昨年の11月末に映画「櫻の園」を見ました。

実は、また職場の同僚さんに映画のただ券を頂いてしまったのです。Uさんありがとうございます!
その前に券を頂いた時には、デトロイトメタルシティ という映画を見てしまった。原作が好きだったもので。
今回は時期的にコレという映画が無かったのですが、原作の漫画を読んだことのある「櫻の園」にしたのです。

櫻の園の公式サイトはこちら あらすじ動画が見られます。

いや、私別に、女子高生マニアじゃありません(笑)。制服マニアでもないし(OL様を除く)。ただこの映画には興味があった。
1)原作の漫画が好きだ。
2)18年前に映画化されたときはとても評判がよく、同じ監督が再映画化した。
3)今回は評判がよくないらしい(笑)。
という理由で興味を持ちました。

はっきり言って、折角無料券を頂いたチャンス、普段見ない映画を見るチャンスです!

Asn3 あらすじは、思い出して書いていますが、ホント上の公式HPを見てもらえばわかりやすいです。主人公の女子高生が、バイオリンの道に挫折して転校(なんで?)、櫻の綺麗な名門女子高校に入学。お嬢様学校過ぎて違和感を感じてしまう。
ふと目に入った旧校舎に忍び込み、そこで「櫻の園」という演劇の台本を発見する。そこは演劇部の稽古場。当時の衣装や小道具も発見。周囲を誘ってこっそりと練習を始める。しかし、その「櫻の園」は以前は上演されていたが、ある年、演劇部の事件により、それ以降の上演は禁止されていたのだ。その時の演劇部員が担任の教師と主人公の姉だった。学校に練習がばれて、中止されられてしまうが・・。という設定。

原作とは設定の一部を除いて、かなり違う作品になっています。

原作でもそうなのですが、さんざん盛り上げて、さあ、本番の幕が上がります、というところで物語は終わります。コレに、え?と思う方も多いと思いますが、それがこの作品に一番良いところなのです。

で、世間の評価が悪い。要は、出演の女優さんがオスカー何とかという事務所の所属ばかりで、それの宣伝映画だみたいな言われ方です。キャストが悪いということ。
それに出演者の演技が酷いということですが、私は、あの人たちのぎこちない演技が、かえって演劇部員という演技をリアルにさせてよかったと思う(笑)。一番演技力があったのは校務員のおじさん役の人でした・・。

前評判どおり、劇場はガラガラ・・。観客は6名でした。イオンシネマ高崎は全席指定ですが、私はいつもどおり一番後ろの真ん中ね。泣いているのがばれないように。男性は私だけ。女子高生マニアだと勘違いされなければ良いのだが・・。

さて、見た感想ですが、良かった(笑)。私、いつもながらですが何度も泣いてしまいましたよ・・。沢山の人が頑張って作った映画です、そんな悪いわけないです。ちゃんとしてますって。色眼鏡で見なけりゃ大丈夫。ただ・・、TVドラマみたいだなあ。邦画を見て感じるのは、これTVドラマでいいじゃんていうのが多い。せっかく劇場で見るものは、やはり大掛かりな撮影をして迫力のある映像が見たい。エンターテインメント性かな、洋画との違いは。お金出してみるものでは・・。せめてDVDクラスかなあ。
けど作品は悪くないです。ラストに向かっての盛り上がりは感動的で、気持ちよかったです。良い人ばかりの、綺麗な作品です。

主演の女優さんは、可愛いけど、ちょっとオーラが足りないというか。あの演技であのキャラは難しかったと思う。主演にあの設定のキャラというのも魅力に乏しい。
で、めっけもんが二つ。

Asn1 目立っていた女優さんが、モデルの杏さん。この人は良かった。モデルをやっている人ですが、海外のコレクションでもモデルをやってる有名な人。
スクリーンで見て、あ、この人知っていると。以前山の雑誌「ヤマケイJOY]の08年春号に載っていたのです。その記事は、殆んどはじめての山登りで友人に連れられて、北アルプスを縦走していた。しかも西穂高からジャンダルム~奥穂高~北穂高という屈指の難ルートの縦走に成功していた!ホント毎年何人かの命を奪う恐いコースなんですよ。そこをこんな綺麗なおねいさんが歩いたなんてスゲエ、と感動したことを思い出しました。スクリーンでもこの人が一番存在感がありました。

さらに輝いていた女優さんが、寺島 咲さんです。地味でしっかりした生徒、という役柄を演じていました。この人が地味なキャラクターなのに輝いていたのだ。この人は、ちょっとこれから伸びるかもしれません。私好きなタイプかも・・。
この寺島咲さんと杏さんがストーリーで絡むのですが、主人公のストーリーを差し置いて原作漫画にあった重要なシーンを演じます。女の子同士の感情みたいな。この二人が劇中で演じる役どころがイメージと逆なのが面白い。男装した寺島咲がドレス姿の杏と記念写真を撮るシーンは感動的。原作を読んでいると、この辺の微妙な心理がわかるのです。

全体に桜が効果的に使われています。満開の桜。櫻の頃には必ずある春の嵐、花散らしの風。そして散ってしまった後の櫻の樹。最後のシーンで小道具の手作りの花びらが風に舞うシーン。櫻のビジュアルがとても綺麗です。DVDがレンタル開始したら見ていただきたい作品ですよ。
90年の前作も、手に入れて見たいと思っています。

で、原作の漫画です。
コレはもう傑作中の傑作だと思っています。吉田秋生は大好きな漫画家ですが、私はこの作品が一番好きです。

Asn2 まだ絶版じゃないと思うのですが、この文庫サイズのコミックス、本屋では見なくなりましたね。古本屋を巡れば出会えると思います。

1985~86年の作品。この作家は当時、少女漫画誌ではあまり見なかった男子の生理を描写していたと思う。性に対して表面的じゃなく心理的なところを描いていたし、絡む男の心理や体のことを描けていたので人気があったと思う。この人のほかの作品もまた書きます。

演劇部で上演するチェーホフの「櫻の園」に出演する女子高生の話。「花冷え」「花紅」「花酔い」「花嵐」の4話の各読みきりで、また話が繋がっていきます。
あとがきでこの映画の監督が書いていますが、第1話が初体験、第2話がファーストキス、第3話が初恋の思い出、第4話が同性への片思い、と恋愛度は段々希薄になっていきます。なのにどんどん話は濃くなっていく気がします。

どれも、すんなり恋愛に入り込めない心理や、女になる過程のトラウマからの脱却が描かれていきます。第1話の、姉の最初の男が忘れられないという独白から、自分も初体験の男といつか別れても、この初めての日はずっと忘れない、という話。私、いろいろな女の子に聞いたのですが、昔の男のことなんかあっさり忘れる、みたいなこと女性は皆言うんですよ・・。なので、こんなことを昔の彼女は思っていてくれるのだろうか?と嬉しい期待を男としては持ってしまう話でした。
第2話、3話と、女の子が気持ちの中で女性になっていく描写がいい。第4話が一番良くて、女の子同士で、校舎の屋上の空バックの背中だけの描写で「わたし倉田さん好きよ わたしじゃだめかなあ」「ううん だめじゃない」というシーン。シンプルだけどとてもよい描写です。
原作と今回の映画は設定も話もずいぶんと違うのですが、この4話のコンセプトは継承されています。

80年代の感覚といえばそうですが、この雰囲気はアリ。映画は現代に置き換えていますが、この80年代のまま閉じ込めておきたいと思えます。

桜の咲く様子が時間軸となって表現され1話から4話まで見事に繋がっていきます。この漫画、少女漫画の100選があったら、絶対に入れたい漫画です。

では、また。

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2008年9月30日 (火)

映画「デトロイトメタルシティ」を見てしまった。

日曜日、久しぶりに映画館で映画を見てしまいました。
私、いい大人の癖に長時間じっとしていられないので、劇場で映画を見るのは苦手ですが、見たかったので行って来ました。
見た映画は「デトロイトメタルシティ」(笑)。

コレが爆笑映画と思いきや、う、うう、泣いてしまった!感動させる映画だったのです~。

Dmc1 職場のとある方からなんと、映画の無料招待券を頂いてしまったのです。最近、高崎では最も流行の先端を行くおしゃれスポット「イオン高崎」内の映画館で、どれでも好きな映画を見られるチケットです。いい人だ~、ありがとうございます!
実は、群馬を舞台にした映画「クライマーズハイ」を見てくれば~とチケットを頂いたのですが・・・、ゴメン、これ見てしまって!

Dmc2_2 イオン高崎は郊外型の大型ショッピングモール。お洒落なショップが沢山入っていて、家族連れ、まだ交際の浅いカップル、中学生で賑わっています・・。

18時半からの上映なので、夕方に到着。それにしても広い駐車場です。
娯楽の少ない群馬では夢の施設。全ての店を冷やかすだけで1日楽しめます。

Dmc5 中でもお気に入りのショップは本屋「ヴィレッジバンガード」。
私は以前、新宿方面に行くたびに南口のこの店に寄っていました。
本屋なんですが、お目当ての本を探せたためしがない。店の中はコレは使えるのか?というおもちゃだらけ。本は普通の本屋でヒラ積みにはとてもならないようなマニアックな本が解説つきで特集を組まれていたりする。
気が付かなかった意外な本に出会うことがあり、今回も買うつもりのなかったコミックを2冊買ってしまった。あとでレビュー書きます。

バイト募集中のビラに、「時給激安・肉体労働あり・ドMの方大歓迎。僕らと人生を棒に振ってみませんか?メガネ・ヒゲ・ロンゲ優遇」のようなことが書いてありました。
おかしいよ・・。これでバイト来るのか?いい店だ~。

楽器屋なども覗いて、さて、上映時間が近づきます。
Dmc3 館内に沢山のシアターがあるシネマックスっていうの?このタイプは、全席指定だったりして発券に結構手間がかかる。何とかして欲しいな~、と思いながら並んで、カウンターで先ほどの招待券をこのチケットに交換。チケットには「DMC」と書かれ、オフィシャルの略文字とは粋な・・。

席は、私、映画ってスクリーンが近すぎると息苦しいんです・・・、何かあってもすぐに逃げられるように最後列を選びました(笑)。

職場の方に同時にソフトドリンク無料券も頂いていたので、ジンジャーエールに交換してもらって映画を観ます。途中トイレに行きたくなったけど、無事最後まで観ましたから。

漫画版の「デトロイトメタルシティ」については、2年前のこのページにレビューを書きました ので、あらすじがわかります。

ざっと解説しますと、

お洒落なポップミュージシャンを目指し、上京した根岸君。とてもなよなよした大学生ですが、ひょんなことからデスメタルバンドのボーカリストとしてデビューしてしまった。しかも、顔を白塗りメイクした恐ろしい悪魔系デスメタルバンド、デトロイトメタルシティのクラウザーⅡ世として。僕のやりたいのはこんなバンドじゃない!と苦悩しながらも、徐々にメタルモンスターとしての才能を発揮、襲って来るライバルメタルバンドを撃滅していくのだ!

という、漫画なストーリーなのですが、コレが面白くって、全巻読んでしまった。今も漫画は連載中です。

で、映画はどうなのか?

Dmc4 コレが、主演の松山ケンイチさんが、なよっとした根岸君と悪魔のクラウザーさんを見事になりきって演じています。この豹変ぶりが面白いのです!

片思いのガールフレンド相川さん役の加藤ローサさんも可愛くて、ファンになってしまった・・。ああいう子犬っぽい顔好きなんですよ・・。

漫画での相川さんは、鈍感なキャラで、クラウザーさんにいじめられてばかりなのですが、映画版では違った重要な役どころになっていますよ。

映画の公式ホームページはこちら。

やはり、音楽、バンド系の映画は、その演じる音楽がちゃんとしていないと説得力がありません。演奏する曲がカッコよくて人気という設定なのですから.

SATSUGAIはビデオクリップと歌詞が変わっていた気がするのですが、なんかあったのかなあ?

ただ、知り合いのメタル好きな中学生が、「あれはメタルじゃないっすよ。ああいうのがデスメタルと思われたくないっすよ」と言っていましたが、なるほどややポップですよね。
やっぱり誰もが聴きやすくないと。メタルの帝王、kissのジーンシモンズ演じるジャックイルダークの曲も、帝王という割にはポップな良い曲でした。
私が好きなのは金玉ガールズの曲だなあ(笑)。上のページで聴いてみてください。

一番すごいのは、映画の冒頭でも出演していたカジ・ヒデキさんでしょう!根岸が歌うなよっとしたポップソングを見事に作ってくれました。この曲は良い。これがあって映画が引き立ちましたよ。

さて、お客は4~50人というところ、邦画にしては頑張っています。女性が8割以上。カップルが観ると気まずくなるかもと思いましたが、結構女性が楽しんで男性がひいている感じでした。面白い場面ではかなり笑いが起こっていました!

けど、私は泣いた・・。いい話なんだな。単なる音楽コメディー映画じゃありませんでした。
夢を忘れるな!人を感動させる為に頑張るんだ。そんな素敵なメッセージを感じました。
映画は物語として完結しなければなりませんので、テーマ性が大切。
「ノーミュージック・ノードリーム」というテーマが随所に出てきて、それがこの映画を原作漫画とは違う、ひとつの物語として完成させているのです。
ちょっとネタバレですが、クラウザーさんが根岸であることを二人の人物に薄々気が付かれてしまうのです!コレは原作と違うところ。それが物語のラストへの感動を呼ぶシーンに繋がるのです!

故郷の犬飼の日本的な風景のシーンはとても美しかったし、邦画ならではの情緒溢れる映像もあるのです。
コメディーではなく、ストーリーのある映画だと思いましたよ。泣ける!

この映画のヒーローは、私はカジヒデキだと思う(笑)。
作中でキモイと馬鹿にされるための音楽を造り、それがとてもいい曲に仕上がってこの映画は完成できた。ここにインタビュー記事がありますが、
その辺りのエピソードや、私が映画を観て感じたことをカジさんはきちんと言ってくれているので、ああ良かった。読んでみてください。

この映画をアホらしいとバカにせず、音楽映画に興味がある方ご覧くださいませ。
ミュージシャンを目指した方なら、若い頃の夢とか蘇りますよ。
まあ、かなりアホらしいシーンも満載ですが!ちゃんと作品に仕上がっています。
沢山の人に見てもらいたいなあ・・。

では、また。

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2008年3月 2日 (日)

映画「包帯クラブ」DVDレンタル開始。

昨日、DVDレンタルショップに行ったところ、以前このブログでご紹介しました映画「包帯クラブ」のレンタルが開始されていましたので、早速借りてきました。

Ho この映画、私が住んでいる街、高崎市が舞台ということで、劇場でも見ました。
普通の青春ムービーですが、やはり自分の住む街が映像で出ていると嬉しいものです。

じっくりDVDを見ましたが、高崎を美しく撮ってもらっています。興行成績は今ひとつで話題にならなかった映画ですが、なかなか良く出来ている感動する作品じゃないですか。

話のあらすじや感想、ロケ地めぐりは以前ここに書きました のでご覧ください。

石原さとみさんがとっても可愛いんですよ!おそらく女子高校生役はこれで最後になるでしょう。回想シーンでは中学生まで無理してやっていて面白いです。そんな彼女がうちの近所にいたなんて、見たかったなあ。

ロケを見た人の話によると、さとみちゃんは撮影待ちの時は一人で高崎公園のブランコに座っていたそうで。あと、リハの時は普通の女子高校生のようで目立たないのが、本番の撮影になると別人のように輝くのだそうです。ロケを知っていれば見たのに~。

以前、尾道三部作という映画があって、尾道というそれまで知られていなかった瀬戸内の町を有名にしました。映画の中で美しく描写され、私も旅で尾道を訪れて、おお、ここが映画のあのシーンの場所だよ、と感動しました。それを我が住む街で体験できるとは。

映画自体はカメラが止まってセリフが続くという、小説ベースの映画だけに説明口調な作風で、おぢさんにはちょっと気恥ずかしい程に純粋な青春が語られます。
お若く心のピュアな方なら感動されると思います。
私はもう青春は終ってるので、描写を楽しんだだけですが。

オープニングのさとみちゃんの独白から、高崎病院の屋上のシーンまでが特に良い。冬の高崎の乾いた感じが良く出ています。空っ風が吹いて妙に青空という。山に囲まれた地方都市の感じが良いのです。ほぼオールロケ高崎なので、街も物語の一部になっています。アコースティックギターの音楽をバックに見ると違う街のようです。

私もブランコのシーンの高崎公園はよく行く場所ですし、家の窓から見るとあの市庁舎のビルが輝いています。病院の屋上から見える川の向こうにある低い山裾に私の住む町が映し出されます。

尾道と違って、映画を見たからといって高崎に観光に来る人もいらっしゃらないと思いますが、もしも訪れるならば冬はやめたほうがいいです(笑)。

レンタルで200円ならば、どうすか?小ネタのギャクもあってくすっと笑えたり、じっくりと泣かせてくれたり。ただ横長のスクリーンサイズの画面なのですね。大きなTVなら楽しめると思いますので、どぞ。

では、また。

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2007年11月 5日 (月)

映画「包帯クラブ」を見た。早速、地元高崎のロケ現場めぐり

映画って、あまり見ないんですよね、映画館で。性格的にじっとしていられない。椅子に座ってるともじもじしてきちゃって、2時間耐えられないんですよ・・。だから劇場で映画見るのは5年に一度くらいです。ビデオなら途中で止められるし寝転がりながら見られるのでいいのですが、レンタル返しにいくのが面倒で・・。

そんな私が、久しぶりに映画を見ました。私の住んでいる高崎が舞台の、「包帯クラブ」です。
映画の画像なんて載せられないので、この公式ホームページをちゃっとご覧くださいませ。
ストーリーとかトレーラーという場所に映像もありますので是非。

これを見ても自分の好きなジャンルじゃないので、高崎が舞台じゃなければ見ることもなかった映画でしょう。青春物は好きですが。もういつ打ち切られてもおかしくない状況なので、昨日、一人で109シネマズ高崎に行って来ました。

Hou1 ここが、映画でもシンボル的に使われていた高崎市庁舎です。

映画を見終わったあとに、愛車の小径自転車・コールマンGT16(私が命名)に乗ってロケ現場を走ってきましたのでお届けします。

で、この映画については、いろいろ語りたいことがありますが、感想としては、思っていたより良い映画で、私は面白かった。反面、う~んこれってどうよ?みたいな部分もありました。全ての方にはお薦めしませんが、なんかホッとしたい方、ちょっとした感動をしたい方などには良いかも。私は高崎が綺麗に撮れていたので感動しました。

そもそもタイトルでホラー映画と間違われたりで、興行収入が良くないようですが、この映画は世間でかなり誤解された結果、敬遠されたのではないかと思いました。あらすじを説明しますと・・・。
石原さとみさん演じる女子高生ワラ(さとみちゃん凄く可愛い・・。この人今まで知らなかったのですが、一気にファンになってしまいました!しかし、全ての登場人物をあだ名で呼ぶところがまず、ちょっとなあ・・・。)は悩みながらも地元デパートスズランでバイトし、普通っぽく生きていたが、ある日、台所で手首を誤ってちょっと切ってしまう。

Hou2_2 しかし、医者とか周囲からリストカットだと勘違いされ、私はそんな人じゃないと憤慨した高崎病院の屋上で、カンヌ俳優の柳楽さん演じるカン違い野郎ディノと出会う。そこで包帯を使って癒されるやり取りがあって、ワラは苦し紛れにそれを悩む友人を励ますために包帯を物に結んで癒す方法に応用。その携帯画像が男子予備校生に感動を与え、連絡を取って包帯クラブを立ち上げると。

HP上で高崎市内の激しいトラウマを持った人からの依頼で、そのトラウマに関わった場所に行って包帯をその物に巻きつけ、その画像を見せて励ますことでトラウマを癒していこうという趣旨。詳しいストーリーは、先ほどのHPをご覧頂きたいのです。

上の画像で、市庁舎の右下にあるのが高崎病院。この屋上から左端の緑のスズランが見えるわけです。監督の要望は、街のどこからも見える象徴的な大きなビルのある地方都市で、病院の屋上からデパートが見えること、だそうで、その原作のイメージに合う街として高崎が選ばれました。ほぼオール高崎ロケで、セットも使わなかったそうです。高崎フィルムコミッションと言う組織があって、今までも映画やテレビの撮影誘致をやって来た成果が出ましたね。ココの特集にロケ地マップがあります。


で、ここで、誤解を招かれていると思うのですが、そんな効きそうも無い方法で癒しを振りまくというキモイ癒しオタク映画ではないのです。包帯巻いて癒しを得る映画だったら私も引いたでしょう。最初からワラはそんなの無意味だと思うし、キモイとひいています。ディノも世間からの非難を受けるとすぐに止めます。確かに救われる人も出てきますが、本題は、人を救う行為で自分が救われたかったのだと。活動をしていく中でメンバーがそれぞれのトラウマを思い出します。そして自分達のために包帯を巻き始めます。癒しクラブのことは軽いノリなのです。本気でもない。自分たちに癒しを求めたそこからがメインの青春ストーリーと言うわけです。

その部分の説明がプロモーションでされてなかったのが、世間の誤解の原因ではないでしょうか?包帯一本で世界が変わるじゃなくって、包帯クラブ?キモイよね、みたいな場面を宣伝に入れてあえてアンチ癒しを全面に押し出したほうがひきつけられたのではと。映画自体はどろっとしながらも爽やかでした。

Hou13 久しぶりに行った109シネマズ高崎。最近流行のスクリーンが沢山ある奴、ここは8つもシアターがあるのです。
9月15日に封切られ、もう全国で、ここと北海道の浦河と言うところで上映しているだけです・・・。高崎のイオンも先週終わったし。

ロビーに入ると人でいっぱい!へ~、映画館ってかなり流行っているんですね。びっくりしました。一時期下火とか言ってましたが、盛り上がっているのですね。
うげっ!映画って今1800円もするの!?高い!よっぽど面白い映画じゃなくちゃ見に来ませんよ、私なら・・。

このチケットを買うために販売カウンターに並びます。凄い行列ですが、ほとんどが女子中学生です!私一人、ほんとに私だけおやぢが並んでいてものすごっく浮いています!激しく目立っています!恥ずかしいよ~。

販売カウンターには大きな、包帯クラブの看板があり、そこへの行列を見てなんだ、凄く流行っている映画じゃん、安心した~、と思いましたが・・。女子中学生はこの日封切りの恋空を見に来たようです・・。携帯小説原作でミスチルが主題歌、TVCFとタイアップで露出しているこの映画、109でもっとも大きい444人入るシアターで1日5回上映。もう女子中学生は、絶対泣くかも~とか言っています。
対して、包帯クラブは最も小さい89人のシアター・・。しかも朝10時20分からの一回のみです。朝早すぎるよ・・。

ここは全席指定なので、一番後ろを頼みます。私、異常に涙腺が弱くって、映画を見ると大抵泣いてしまうんですよ・・。だから泣いてるのがばれないように。

小さなホールに入ります。ほんと小劇場だ、ビデオシアターみたいです。客は私を入れて8人です・・。ちょっと地元なんだから、日曜日なんだから、もう少し見に来てよ!(追記:封切り直後の9月15日から24日の間にはここで合計3000人もの入場者があったそうです。HEROと同じくらいだそうで。つくづくHEROと同時期になったことが残念です。イオン高崎でも2000人の入場。けど、全国ヒットしたと言う話は聞かないし、最初は良かったのね・・。)

あとは主題歌をミスチルかYUIにして、主役をジャニーズにすれば女子高中学生にはヒットはしたでしょうね・・。CMバンバン入れてね。

気を取り直して映画開始。途中で3人客が来て全部で11人に・・。
最初の高崎から眺めた山々に感動。美しい・・・。冬の群馬だ。乾いた風の音と真っ青な空。雪山。その映像にアコースティックギターがかぶさる。このアコギの音楽いい。もう最初から泣いてしまった・・。鉄塔のシーンはジーンと来た。空が青い。象徴的なさとみちゃんのモノローグ。ただ全般にモノローグ多すぎ。日本の映画って、特に小説ベースの奴はセリフが多い、カメラも止まる。映画なんだから映像でわからせて欲しいなあ・・。ベテランの女優さん二人の酔っ払っている演技は素晴らしかった、目で解らせた・・。ああいう感じ。

Hou3 ロケ地をご紹介しましょう。まだ2週間くらい高崎で上映していますので、石原さとみ&柳楽君ファンの方、この映画に感動された方は是非朝に高崎まで来てもう一度映画を見た後、ロケ地に行ってみましょう!

最初に出会いの高崎病院。ここの屋上は登れませんので入らないように。場所は市庁舎の裏です。ちなみに市庁舎は高崎駅から良く見えます。タワー21は市庁舎とは駅の反対側です。

Hou4 私は自転車で移動。だるまに包帯を巻いた鼻高橋。背景は、象徴的に使われていた榛名山。

だるまも高崎の象徴として部屋のシーンには必ずあった。高崎では各家庭にいこは必ずあるので、とのことで、そりゃ無いだろうと思って我が家を見たら一個ありました。

バスで行くならぐるりんで少林山だるま寺で下車。

Hou5 そのまま川沿いを上流に行くと、石原さとみが住んでいる設定の鼻高団地。

部屋の中のシーンもここのどこかの部屋なのでしょう。
見たかったなあ・・・さとみちゃん。ココに来たんだなあ・・。団地の中の生活感が出ていて、普段着姿が可愛かったシーンです。ああ、あんな子が住んでいないかなあ・・。
けど制服着て女子高生を演じていますが21歳なんですよね。もう大人なんだからちょっと無理があるかなあ・・。けど綺麗な人だわ~。
Hou7 高崎方面に戻って、我が家の近くにある乗附小学校。ここでは、逆上がりが出来ない少年の依頼で、この鉄棒に包帯を巻くシーンが撮影されました。

ココにさとみちゃんがいたのか・・・。今年の1月頃のようですが、ちっとも気が付かなかった・・。

一月ほど高崎に住み込んで撮影したそうですが、どこのホテルにいたのかなあ・・。

Hou8 ここが、ディノがテントに爆竹を入れた和田橋。

市庁舎からは、国道を目指してくれば歩いて来れます。








Hou9 ココがそのテント爆竹のシーン現場。

手前の橋げたの根元。この前の台風の被害でかなり変わってしまいました。

しかし、周りに人がいると何をカメラで撮っているのだろう?という目で見られますので、自転車を撮っているのさ!と主張するために、このチャリが手前に写りますのでご了承ください。


Hou15 和田橋の下流に、オウンゴールを悔やんでいる少年を癒すためサッカーゴールに包帯を巻いたサッカー場があります。

ここでのさとみちゃんは、部活のマネージャー姿。ポーズを決めてドンマイ!です。凄く可愛いわ~・・・。

後女子中学生の格好もやります。ピチピチ制服で。結構コスプレもありです。


Hou10 ココが主要なシーンが撮られている高崎公園です。左手のステージは何度も使われていましたね。中に入りたかったのですが、あの映画のファンらしき男性がずーっと座っていましたので近づけませんでした。

で、その男性が見ている先は右手のブランコ。ココでのシーンは確か手前から2番目のブランコにさとみちゃんが座りました。その男性も同じ気持ちだったのでしょう。2番目のブランコに座りたい・・。さとみちゃんの座ったブランコに座りたい!と激しく願いましたが、親子がずっと遊んでいるのでやめました。そうだよね、こんなおやぢがブランコこいでいたら危なすぎるものね・・。

Hou11 ココがさとみちゃんが地下の食品売り場でバイトし、ハムを売っているシーンとか、屋上のゆうま君のシーンが撮られた地元デパート、スズランです。市庁舎の側です。この道を右手に行くと夜のシーンが撮られた繁華街の慈光道りがあります。

私は数年前、この交差点で自転車で転倒、肋骨を骨折した思い出の場所です。

地下の食品売り場に行ってみました。

Hou12 そこでは、全国うまいもの市が開催されており、そこで私は新宿高野フルーツパーラー製のマロンシホンケーキを購入。

帰宅しました。

是非映画をご覧になって、ロケ地めぐりしてみてください。後にDVDがひっそりと出た時に・・。



Hou14 高野のシホンケーキ、うまい。

しかし、わたしったら、石原さとみちゃんのファンになっちゃったよ・・。

いや、可愛い。

また、高崎来てよ。いや、もう2度と来てくれないでしょうなあ・・。

結論からすれば、お客さんを劇場に呼ぶには、タイトルやら、内容がわかりにくかった。原作を読んだ人くらいにしか理解できない・・。

人間の心理を扱った物語は不謹慎ながら「不治の難病モノ映画」に日本では勝てない・・。演出が地味だった。包帯を巻く、という行為がどんな癒しなのかわかりにくかった。確かに高崎市庁舎にたなびく包帯は見事な画であった。あのピークをエンディングに持って行っても良かったのではないか?むしろもっと過激な、目を引く演出を。市庁舎を包帯で包み込み、クリストの梱包芸術のようにしてしまうとか。廃墟のシーンはガソリンを染み込ませた包帯を巻いて廃墟ごと炎上させてしまうとか(笑)。それくら過激にやらなくちゃ、映像を見に来るお客はお金を持ってこないのかもしれませんね・・。

さあ!高崎市民ならば、是非、週末は109シネマズ高崎に来て包帯クラブを見てくださいよ!面白いってば。私、10回は泣きました。主題歌の強くなれ、はいい曲です。劇中でも使って欲しかったなあ。けどそれじゃテレビのドラマですよね。確かにTVの2時間ドラマの感じは映画全体にありますが・・。

映画って、ほんとにいいですねっ!また映画館行ってみよう・・。青春もので。

では、また。

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2006年1月 2日 (月)

船を降りたら彼女の島

もぐー。

さて、今日は先月末に見た映画ビデオのお話。

レンタルしてみたのは邦画で「船を降りたら彼女の島」
っていう奴です。
ほのぼのタッチの、盛り上がりも無い映画なんですが、
心に引っかかりました。
ストーリーは、親元を離れ東京でOLをする主人公が、
結婚することを両親に伝える為に、久しぶりに故郷の瀬戸内の島に帰る。
廃校で民宿を営む両親と、つかの間暮らすが、結婚の事を
なかなか言い出せない葛藤。
島での幼い頃の思い出が蘇り、小学校の時好きだった男の子を
幼なじみと捜し、意外な結末が・・。

まあ、ストーリーに刺激は無いんですが、
瀬戸内海の美しい風景が素晴らしく、
初恋の思い出とか、幼い頃の記憶の曖昧な部分が、
あるある、って感じです。
邦画ならではの動かないカメラアングル、
小津作品を見るようです。

何故、この作品を見たかというと、音楽が私の最も注目する
ソロギタリスト押尾コータローだからなのです。
全編に流れるテーマ曲の「木もれ陽」がいい味出しています。
映画のサイトhttp://www.altamira.jp/kanojo/archive.html
の予告編でこの曲が流れます。

さらに・・・、言ってしまおう、カミングアウトしちゃおう!
以前、私の好きな女優ベスト10という企画をここでやりましたが、
結局1位は秘密でした。新年に言ってしまおう。
この映画で主演している、木村佳乃 が好きだああああああ!

はあはあ、告白してしまった・・。
あのクールな眼差し。力強い視線。目に力がある人好きなんですよ。
そ、その冷たい目で、俺を見下してくれえええ!
特に髪を短めにしてから、クールな感じが増強。
だからナビスコのCMとかでぴょンぴょン跳ねたり、
笑ったりしないで、いつもおすまししていて!
映画の中で、ぴっちぴちジーンズ姿の普段着っぽい感じが
またなんともイカス。隣のおねいさんっぽい感じがいい!

もし、正月休み暇でしたらこの映画見てください。暇でしたら。
どうせだれも借りてませんから。風景が素晴らしいですよ。
ああ瀬戸内の島に生まれて、みかん農家やりてえ。

今日の画像は、蕎麦ツーリングの帰り。線路沿いを走っていたら
道がホームになっていた!
改札も駅舎も無い神農原駅です。
自転車に乗ったまま駅のホームに走って入ったのは初めてですよ!
バス停じゃないんだから。渋いいい所です。

では、また。

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