映画って、あまり見ないんですよね、映画館で。性格的にじっとしていられない。椅子に座ってるともじもじしてきちゃって、2時間耐えられないんですよ・・。だから劇場で映画見るのは5年に一度くらいです。ビデオなら途中で止められるし寝転がりながら見られるのでいいのですが、レンタル返しにいくのが面倒で・・。
そんな私が、久しぶりに映画を見ました。私の住んでいる高崎が舞台の、「包帯クラブ」です。
映画の画像なんて載せられないので、この公式ホームページをちゃっとご覧くださいませ。
ストーリーとかトレーラーという場所に映像もありますので是非。
これを見ても自分の好きなジャンルじゃないので、高崎が舞台じゃなければ見ることもなかった映画でしょう。青春物は好きですが。もういつ打ち切られてもおかしくない状況なので、昨日、一人で109シネマズ高崎に行って来ました。
ここが、映画でもシンボル的に使われていた高崎市庁舎です。
映画を見終わったあとに、愛車の小径自転車・コールマンGT16(私が命名)に乗ってロケ現場を走ってきましたのでお届けします。
で、この映画については、いろいろ語りたいことがありますが、感想としては、思っていたより良い映画で、私は面白かった。反面、う~んこれってどうよ?みたいな部分もありました。全ての方にはお薦めしませんが、なんかホッとしたい方、ちょっとした感動をしたい方などには良いかも。私は高崎が綺麗に撮れていたので感動しました。
そもそもタイトルでホラー映画と間違われたりで、興行収入が良くないようですが、この映画は世間でかなり誤解された結果、敬遠されたのではないかと思いました。あらすじを説明しますと・・・。
石原さとみさん演じる女子高生ワラ(さとみちゃん凄く可愛い・・。この人今まで知らなかったのですが、一気にファンになってしまいました!しかし、全ての登場人物をあだ名で呼ぶところがまず、ちょっとなあ・・・。)は悩みながらも地元デパートスズランでバイトし、普通っぽく生きていたが、ある日、台所で手首を誤ってちょっと切ってしまう。
しかし、医者とか周囲からリストカットだと勘違いされ、私はそんな人じゃないと憤慨した高崎病院の屋上で、カンヌ俳優の柳楽さん演じるカン違い野郎ディノと出会う。そこで包帯を使って癒されるやり取りがあって、ワラは苦し紛れにそれを悩む友人を励ますために包帯を物に結んで癒す方法に応用。その携帯画像が男子予備校生に感動を与え、連絡を取って包帯クラブを立ち上げると。
HP上で高崎市内の激しいトラウマを持った人からの依頼で、そのトラウマに関わった場所に行って包帯をその物に巻きつけ、その画像を見せて励ますことでトラウマを癒していこうという趣旨。詳しいストーリーは、先ほどのHPをご覧頂きたいのです。
上の画像で、市庁舎の右下にあるのが高崎病院。この屋上から左端の緑のスズランが見えるわけです。監督の要望は、街のどこからも見える象徴的な大きなビルのある地方都市で、病院の屋上からデパートが見えること、だそうで、その原作のイメージに合う街として高崎が選ばれました。ほぼオール高崎ロケで、セットも使わなかったそうです。高崎フィルムコミッションと言う組織があって、今までも映画やテレビの撮影誘致をやって来た成果が出ましたね。ココの特集にロケ地マップがあります。
で、ここで、誤解を招かれていると思うのですが、そんな効きそうも無い方法で癒しを振りまくというキモイ癒しオタク映画ではないのです。包帯巻いて癒しを得る映画だったら私も引いたでしょう。最初からワラはそんなの無意味だと思うし、キモイとひいています。ディノも世間からの非難を受けるとすぐに止めます。確かに救われる人も出てきますが、本題は、人を救う行為で自分が救われたかったのだと。活動をしていく中でメンバーがそれぞれのトラウマを思い出します。そして自分達のために包帯を巻き始めます。癒しクラブのことは軽いノリなのです。本気でもない。自分たちに癒しを求めたそこからがメインの青春ストーリーと言うわけです。
その部分の説明がプロモーションでされてなかったのが、世間の誤解の原因ではないでしょうか?包帯一本で世界が変わるじゃなくって、包帯クラブ?キモイよね、みたいな場面を宣伝に入れてあえてアンチ癒しを全面に押し出したほうがひきつけられたのではと。映画自体はどろっとしながらも爽やかでした。
久しぶりに行った109シネマズ高崎。最近流行のスクリーンが沢山ある奴、ここは8つもシアターがあるのです。
9月15日に封切られ、もう全国で、ここと北海道の浦河と言うところで上映しているだけです・・・。高崎のイオンも先週終わったし。
ロビーに入ると人でいっぱい!へ~、映画館ってかなり流行っているんですね。びっくりしました。一時期下火とか言ってましたが、盛り上がっているのですね。
うげっ!映画って今1800円もするの!?高い!よっぽど面白い映画じゃなくちゃ見に来ませんよ、私なら・・。
このチケットを買うために販売カウンターに並びます。凄い行列ですが、ほとんどが女子中学生です!私一人、ほんとに私だけおやぢが並んでいてものすごっく浮いています!激しく目立っています!恥ずかしいよ~。
販売カウンターには大きな、包帯クラブの看板があり、そこへの行列を見てなんだ、凄く流行っている映画じゃん、安心した~、と思いましたが・・。女子中学生はこの日封切りの恋空を見に来たようです・・。携帯小説原作でミスチルが主題歌、TVCFとタイアップで露出しているこの映画、109でもっとも大きい444人入るシアターで1日5回上映。もう女子中学生は、絶対泣くかも~とか言っています。
対して、包帯クラブは最も小さい89人のシアター・・。しかも朝10時20分からの一回のみです。朝早すぎるよ・・。
ここは全席指定なので、一番後ろを頼みます。私、異常に涙腺が弱くって、映画を見ると大抵泣いてしまうんですよ・・。だから泣いてるのがばれないように。
小さなホールに入ります。ほんと小劇場だ、ビデオシアターみたいです。客は私を入れて8人です・・。ちょっと地元なんだから、日曜日なんだから、もう少し見に来てよ!(追記:封切り直後の9月15日から24日の間にはここで合計3000人もの入場者があったそうです。HEROと同じくらいだそうで。つくづくHEROと同時期になったことが残念です。イオン高崎でも2000人の入場。けど、全国ヒットしたと言う話は聞かないし、最初は良かったのね・・。)
あとは主題歌をミスチルかYUIにして、主役をジャニーズにすれば女子高中学生にはヒットはしたでしょうね・・。CMバンバン入れてね。
気を取り直して映画開始。途中で3人客が来て全部で11人に・・。
最初の高崎から眺めた山々に感動。美しい・・・。冬の群馬だ。乾いた風の音と真っ青な空。雪山。その映像にアコースティックギターがかぶさる。このアコギの音楽いい。もう最初から泣いてしまった・・。鉄塔のシーンはジーンと来た。空が青い。象徴的なさとみちゃんのモノローグ。ただ全般にモノローグ多すぎ。日本の映画って、特に小説ベースの奴はセリフが多い、カメラも止まる。映画なんだから映像でわからせて欲しいなあ・・。ベテランの女優さん二人の酔っ払っている演技は素晴らしかった、目で解らせた・・。ああいう感じ。
ロケ地をご紹介しましょう。まだ2週間くらい高崎で上映していますので、石原さとみ&柳楽君ファンの方、この映画に感動された方は是非朝に高崎まで来てもう一度映画を見た後、ロケ地に行ってみましょう!
最初に出会いの高崎病院。ここの屋上は登れませんので入らないように。場所は市庁舎の裏です。ちなみに市庁舎は高崎駅から良く見えます。タワー21は市庁舎とは駅の反対側です。
私は自転車で移動。だるまに包帯を巻いた鼻高橋。背景は、象徴的に使われていた榛名山。
だるまも高崎の象徴として部屋のシーンには必ずあった。高崎では各家庭にいこは必ずあるので、とのことで、そりゃ無いだろうと思って我が家を見たら一個ありました。
バスで行くならぐるりんで少林山だるま寺で下車。
そのまま川沿いを上流に行くと、石原さとみが住んでいる設定の鼻高団地。
部屋の中のシーンもここのどこかの部屋なのでしょう。
見たかったなあ・・・さとみちゃん。ココに来たんだなあ・・。団地の中の生活感が出ていて、普段着姿が可愛かったシーンです。ああ、あんな子が住んでいないかなあ・・。
けど制服着て女子高生を演じていますが21歳なんですよね。もう大人なんだからちょっと無理があるかなあ・・。けど綺麗な人だわ~。
高崎方面に戻って、我が家の近くにある乗附小学校。ここでは、逆上がりが出来ない少年の依頼で、この鉄棒に包帯を巻くシーンが撮影されました。
ココにさとみちゃんがいたのか・・・。今年の1月頃のようですが、ちっとも気が付かなかった・・。
一月ほど高崎に住み込んで撮影したそうですが、どこのホテルにいたのかなあ・・。
ここが、ディノがテントに爆竹を入れた和田橋。
市庁舎からは、国道を目指してくれば歩いて来れます。
ココがそのテント爆竹のシーン現場。
手前の橋げたの根元。この前の台風の被害でかなり変わってしまいました。
しかし、周りに人がいると何をカメラで撮っているのだろう?という目で見られますので、自転車を撮っているのさ!と主張するために、このチャリが手前に写りますのでご了承ください。
和田橋の下流に、オウンゴールを悔やんでいる少年を癒すためサッカーゴールに包帯を巻いたサッカー場があります。
ここでのさとみちゃんは、部活のマネージャー姿。ポーズを決めてドンマイ!です。凄く可愛いわ~・・・。
後女子中学生の格好もやります。ピチピチ制服で。結構コスプレもありです。
ココが主要なシーンが撮られている高崎公園です。左手のステージは何度も使われていましたね。中に入りたかったのですが、あの映画のファンらしき男性がずーっと座っていましたので近づけませんでした。
で、その男性が見ている先は右手のブランコ。ココでのシーンは確か手前から2番目のブランコにさとみちゃんが座りました。その男性も同じ気持ちだったのでしょう。2番目のブランコに座りたい・・。さとみちゃんの座ったブランコに座りたい!と激しく願いましたが、親子がずっと遊んでいるのでやめました。そうだよね、こんなおやぢがブランコこいでいたら危なすぎるものね・・。
ココがさとみちゃんが地下の食品売り場でバイトし、ハムを売っているシーンとか、屋上のゆうま君のシーンが撮られた地元デパート、スズランです。市庁舎の側です。この道を右手に行くと夜のシーンが撮られた繁華街の慈光道りがあります。
私は数年前、この交差点で自転車で転倒、肋骨を骨折した思い出の場所です。
地下の食品売り場に行ってみました。
そこでは、全国うまいもの市が開催されており、そこで私は新宿高野フルーツパーラー製のマロンシホンケーキを購入。
帰宅しました。
是非映画をご覧になって、ロケ地めぐりしてみてください。後にDVDがひっそりと出た時に・・。
高野のシホンケーキ、うまい。
しかし、わたしったら、石原さとみちゃんのファンになっちゃったよ・・。
いや、可愛い。
また、高崎来てよ。いや、もう2度と来てくれないでしょうなあ・・。
結論からすれば、お客さんを劇場に呼ぶには、タイトルやら、内容がわかりにくかった。原作を読んだ人くらいにしか理解できない・・。
人間の心理を扱った物語は不謹慎ながら「不治の難病モノ映画」に日本では勝てない・・。演出が地味だった。包帯を巻く、という行為がどんな癒しなのかわかりにくかった。確かに高崎市庁舎にたなびく包帯は見事な画であった。あのピークをエンディングに持って行っても良かったのではないか?むしろもっと過激な、目を引く演出を。市庁舎を包帯で包み込み、クリストの梱包芸術のようにしてしまうとか。廃墟のシーンはガソリンを染み込ませた包帯を巻いて廃墟ごと炎上させてしまうとか(笑)。それくら過激にやらなくちゃ、映像を見に来るお客はお金を持ってこないのかもしれませんね・・。
さあ!高崎市民ならば、是非、週末は109シネマズ高崎に来て包帯クラブを見てくださいよ!面白いってば。私、10回は泣きました。主題歌の強くなれ、はいい曲です。劇中でも使って欲しかったなあ。けどそれじゃテレビのドラマですよね。確かにTVの2時間ドラマの感じは映画全体にありますが・・。
映画って、ほんとにいいですねっ!また映画館行ってみよう・・。青春もので。
では、また。