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2009年6月24日 (水)

「二十歳の原点」 今日は命日。

若い頃の私に影響を与えた一冊の本。
新潮文庫「二十歳の原点」
今日はこの本の著者である高野悦子さんの命日です。

1969年、学生運動の激しかった当時、京都のキャンパスで過ごす女子大生であった高野さんの日記です。

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これは何冊目だろうか?何度も買いなおし、この本もボロボロです。
私は高校生の時、この本に出会いました。
二十歳になる以前に、私はこの本と出合えてよかったと思っています。

1969年の1月15日の日記には、「「独りであること」「未熟であること」、これが私の二十歳の原点である。」と記されています。

学生運動への傾倒、敗北感、失恋、そして孤独へと歩む彼女。
「また朝がやってきた」と始まる、最後の1969年6月22日の日記は胸が締め付けられるようです。いや、最後の一ヶ月間はもう読むのが苦しいのです。

6月22日の雨の夜、睡眠薬を二十錠飲んで、それでも朝が来て、23日はいつものバイト先にいたそうです。
40年前の今日、6月24日の未明、鉄道自殺、20年の短い生涯を終えました。
最後に彼女が書いた詩は、とても清らかで美しかった。

学生運動の専門用語が沢山出てきて読み難い部分もありますが、それを飛ばして読んでもわかります。私は深く読みたかったので、18~19歳の頃、学生運動史の専門書を沢山読んで理解しました。おかげで大学に行ったら学生運動をやろうと思い、それが盛んな大学に行きましたが、時は80年代、もうキャンパスは平和そのもので、一部の過激派が校舎の窓ガラスを破壊するのを見てビビリ、すっかり軟派な合コン学生になりましたよ・・。

新潮文庫の100冊になったこともあり、書店の文庫コーナーにはあると思います。
是非パラパラと読んでみてください。内容が難しかったら、こんな読み方は本当はお奨めしたくないのですが最後の日の日記を読んでみてください・・。
全体に、これが20歳の女の子の日記なのか?と思うほど考えがしっかりしています。今の大学生とはちょっと違うと感じてしまうし、私の頃とも違う。そういう時代だったのか、このコがそういう資質があったのか・・。

もっと幼い頃からの日記をあわせて全部で3冊あるのです。興味が出ましたら3冊読破してみてください。

16・7年ほど前に京都を一人旅をした時、彼女の足跡を辿りました。
山科~立命館旧キャンパス跡~シアンクレール跡(まだ煉瓦の外装の建物があった)~
アオキ書店~バイト先の京都国際ホテル~丸田町御前通(ここの図書館で当時の新聞記事を読んだ。昔からありそうな酒屋で彼女がここに来たんじゃないかと思いながらウィスキーを買って飲んだ)~天神踏切(まだ高架になっていなかったよ・・)。
もう一度行ってみたいなあ。京都国際ホテルに宿泊してみたい。彼女がよくいた屋上に行きたい。西那須野も行ってみたい。(コアなファンの方は実家にまで行って直筆のノートを見せてもらったのを以前どこかのサイトで見ましたが、私はせめてお墓参りがしたいです)

この本のことは、以前やっていたブログでも書きたかったんだけど、なかなか書けなくて。
まだ全然書き足りないし、伝えたいことがあるんだけど、今日はこれ以上は書けないや。
命日だから、何とか書いてみましたよ、高野悦子さん。

この本を読んで、ああ、あの時あなたの側にいて、何とかしてあげたかった、って思った人は私だけではないでしょう。

シアンクレールで、あなたと一緒にジャズが聴きたかったよ。

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