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2014年8月16日 (土)

君は「十七歳の硫黄島」を読んだか。

昨夜TVでやっていた映画「硫黄島からの手紙」をご覧になりましたか?

終戦の日だからTVで放映したのかなあ?あの硫黄島での日本軍玉砕の激戦を描いた映画です。

観た方、驚いた?あれアメリカ映画なんですよ。ハリウッド作品なのに殆んどのキャストが日本人で、全編日本語で制作されているのです!

クリント・イーストウッド監督、スティーブン・スピルバーグ制作。

硫黄島戦をテーマにした米国映画の2部作で、米国から観た側と日本から観た側の作品に分かれている。良くぞ作ってくれた映画。

リアルだったよ。嵐の二宮君が素晴らしい演技。なんとも切なく、戦争の悲しさを繊細に表現できていたと思う。渡辺兼も相変らず外国人が見たクールな日本人を演じるし、中村獅童は相変らず血気先走る男を演じる。

米国で作ったとは思えないほど日本を取材してあった。同時の日本人の意識を強調してあったけど、米国人から見ればやはり理解しがたい部分もあったのだろう。

また、日本軍がミサイルのような武器を発射して反撃していて、そりゃ無いだろうと思ったが、ミサイルみたいな翼を持った迫撃砲やロケット弾とかの秘密兵器が硫黄島戦に投入されていたようです。

台詞も速めで、とてもテンポが良くやはりハリウッド。これを日本が撮ったら台詞はじっくりしゃべるだろうしカメラも動かないのだろうね・・。

もしご覧になっていないのならば、是非DVD観てね。あの戦いの悲惨さ、戦争の悲しさが伝わってくるよ。

けどね、実際の硫黄島は、あんなものではなかったのだよ・・。もっとく悲惨で恐ろしい戦場であった。

この本にはその事実が書かれています。硫黄島の戦いで負傷しながら生き残った当時17歳の少年兵が、61年経って書いた手記です。

「17歳の硫黄島」

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文春新書 秋草鶴次著  定価800円(税抜き)

この本は、父が亡くなる前の年だったか読んでいた本です。戦争体験があり若い頃志願兵として戦った父が感心して読んでいました。父は霞ヶ浦の予科練で米軍機の機銃掃射を受け応戦しています。私も父から借りて読んだのだ。晩年、戦争や歴史の本を多数読んでいた父が人生の最後の方で読んでいた本で、今も形見の一つとして大切に読み返しています。

17歳の秋草さんは、硫黄島での修羅場を明確に記憶していました。非常に詳細な記録です。

周囲22キロ、艦砲射撃や空襲で焼かれ、遮蔽物の少ない平らな土地で、一日でも戦闘を長引かせるという持久作戦の為に、地下壕に潜みゲリラ戦を戦ったのです。

映画のように司令官は突撃総攻撃や自決は決して許さなかった。しかし、孤立した壕の兵士は意を決して突撃した。負傷兵は手榴弾で自決し、うめき声がうるさいと壕には銃声が響いたという。

秋草さんは砲撃を受け足に重傷を負い手の指を吹き飛ばされた。もともと地熱と有毒火山性ガスの湧く島に掘られた地下壕で環境は劣悪である。飲料水も尽きた。敵のガス攻撃と火による攻撃に合い、壕を逃げ惑う。死体置き場を歩くと燐が湧き上がり青い炎が体にまとわりついたという。仲間が突撃する中、足手まといになると壕に独り残された。体についたシラミと、傷に湧いた蛆を食べて凌いだ。最後は木炭を食べた。

玉砕後も壕の中で生存し、戦闘から三ヵ月後に秋草さんは米軍の犬に発見され、捕虜として生還したのです。

周囲の兵士が次々と亡くなっていく戦場。壮絶な記録です。戦闘で死んだ者は天皇陛下万歳と叫び果て、負傷して自決する者はおっかさん!と叫び果て、負傷して苦しみ死ぬ者はバカヤロー!こんな戦争誰が始めたと怒り果てた。

クリント・イーストウッド監督がこの本を読んでいたら。

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帯にこう書かれていたが。あの映画はもっと悲惨になり、もう正視できなくなってしまうよ。

いや、いつかこの本を原作とし、事実を描いた映画が出来ることを願う。硫黄島からの手紙は素晴らしい映画だったが、硫黄島の現実の戦闘は、あの映画での表現をはるかに超える悲惨なものだったのです。

硫黄島の手紙の映画をご覧になった方に、この「17歳の硫黄島」を是非読んでいただきたい。

私はこの本を父からの手紙だと思う。戦争を経験した父からのメッセージだと。

最近、日本が戦争を出来る国になるような法整備が行われているようだが、この本を読んでもまだ戦争をやれるかい?戦場の恐ろしさを知っているのかい?自分は戦場に行かないしとか思っているのかい?

戦争を必要と思う人はこの本を読むといい。戦争は絶対にあってはならない。

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