群馬泉4本・その1・山廃本醸造&山廃純米。
この冬にお世話になりました。
お燗で美味しい、地元群馬の地酒です。
群馬泉。
太田市の島岡酒造。ベーシックなラインナップ4本をレビューします。
群馬人ならば一度は飲んでいただきたい日本酒です。
しかし、慣れた酒飲みでないとハードルの高いお酒かもしれません。最近のさらっとしてフルーティーな吟醸酒、しゅわっとして甘い生酒、そんな酒が大好きな方には難しいかも・・。
山廃造りと熟成により旨みはたっぷりです。が、その造り故に癖もあります。やはり晩酌はお燗だぜ、というのん兵衛にお勧めの日本酒です。
町田酒造や結人など、甘目でフレッシュな群馬の地酒が全国区で知名度を上げてきていますが、こんなクラシカルな造りで、晩酌、日常的に飲むのにぴったり、そしてお燗が抜群に旨い通好みの酒も群馬にあるんです。
まろやか口当たりと旨み、熟成による独特な香味、それでいて透明感のある酒でした。
まずは日常酒に最適なベーシックなこの2本をご紹介。
最初は、
群馬泉 山廃もと本醸造
日本酒度:+3 酸度:1・6
香り:クラシカルな熟成由来の香り
飲む:まろやかでとろっとした口当たり。甘く、適度な酸味、米の旨みとコク。全体を覆うクラシカルな熟成香。
この香り、例えれば土蔵の中のような、紹興酒のような、カラメル風。独特の香味で、これは好き嫌いが別れるかも。私は割と好きですが。昔ながらの日本酒に感じる香りです。
ベースは甘く、ふくよかな旨みがあります。後半は酸味と爽やかな苦みで切れます。余韻にほのかに甘みが残ります。
古典的な香味で、あまり冷やさない常温で飲むのがおすすめか。火入れなのでこの冬は冷蔵庫に入れず、手元に置いてちびちび飲んでいました。手に届くところに酒があるというのは良いですね(笑)。
熱燗で:芳醇な旨み。とろっとした口当たりから、熟成香に満たされる。米の旨みは濃厚で、それでいて本醸造らしい切れ。ややアルコール感が残る。
温めると厚みが出て旨い。甘いが酸味が縁取りべたつかない。米の旨みが膨らむ。飲み飽きせず、食事にも合う出しょう。昔ながらの味わいですが、好きな人は好き。
常温で☆☆★★★★
熱燗で☆☆☆☆★
次に、
群馬泉 山廃もと純米
アルコール度:15~16度 日本酒度:+3 酸度:1・7
香り:微か。
飲む:綺麗な口当たり。熟成香が最初に来て、米の旨みと甘みが拡がる。中盤から後口に酸味・旨みは厚いが本醸造に比べれば淡麗。熟成香の中に透明感のある味わいがある。酸味が余韻を締める。
お燗。
ぬる燗で:古酒のような熟成香を感じながら、米の旨みが濃厚。甘さは程よく、むしろ酸味が出る。ぬるっとした厚い旨味を感じながら、最後はきりっと切れる。
熱燗で:甘味が強めに出て、米の旨みも膨らむ。酸味が程よく輪郭を整え、最後は辛みが合わさって、切れる。それでいて余韻はほっこりと癒される味わい。お燗が実にうまい。
常温で☆☆★★★
お燗で☆☆☆☆☆
熟成香による癖があるので好き嫌いは別れるでしょう。お燗好きならば好きになるはず。熱燗でも負けない旨み、甘みと酸味のバランスが絶妙で、最後は辛く締める。
ぬる燗で癒され、熱燗で後口が切れる。お燗専用と言っても良いくらい。
さあ、群馬泉のベーシックな2本。熟成による癖は強いが、山廃の酸味は程よいバランスで、酒好きならば飲みやすい味わい。
このクラシカルな香りが好きならば、お燗でお奨めです。
群馬泉第2弾は、飲兵衛ではない方でも飲みやすい2本をレビューします。
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