先日、軽井沢アウトレットに行った時に、今回購入しました1型コンデジのG7XMark2を初めて外に出しまして撮影してきました。
これがニューカメラのそれ。

いつも通りポケットにねじ込んで携帯するのですでに埃まみれです・・。いいんです、コンデジは使い倒してなんぼですから。
見た目は普通のコンデジよりぶ厚くて重いけど、センサーが従来のコンデジより大きく写りがよろしい。操作系も一眼レフ並みです。
自分はコンデジではPモードで撮影することが多いので、Pモードまでの作例と、基本設定とそれ以外の撮影モードの解説を今回やります。
まずは電源から(笑)。
この、オンオフのボタンを押すのです。

ブログの画像を撮る時、やはりカメラの起動からの速写性って重要ですよね。ポケットからぱっとカメラを出してチャット撮る。
今までこのブログ用の画像を撮影していた防水カメラ・オリンパスのTG-860です。

これ水に浸けても手から落っことしても壊れません。凄いタフです。
で、速写性も凄い。なぜかというとレンズが繰り出さない。レンズが飛び出したらそこから浸水しますから、防水の為に繰り出さない。これが違う意味でメリットになった。
レンズを繰り出すタイムラグが無い。
そして、電源ボタンがシャッターボタンと一直線上なのでもうポケットの中で電源を押せる。

このキャノンだと電源ボタンの位置がシャッターボタンとずれた位置なので、ポケットのなかで電源ボタンが見つからず取り出して目視してから押す。
仮にポケットの中で電源ボタンが押せたらそれも大変なことに。ポット内部でレンズが繰り出され故障の原因になりそう。
ポケットにカメラをしまう時もそう。オリンパス防水だと撮影後ポケットに仕舞いながら電源をオフにできる。G7Xだとレンズが仕舞われたのを確認してからポケットに仕舞う。レンズ出ているとポケットに入らないし。
なので従来のオリンパスより撮影テンポが遅くなってしまった。やっぱ防水コンデジの速写性は凄いのだった。
このテンポに慣れるまではちょっとぎくしゃくしてしまう。
さあ、撮影。
この2段のダイヤルの上側が撮影モードダイヤル。
カメラ初心者さんは「オート」や「シーン」っていうところにダイヤルを合わせると、被写体に合った設定にカメラが勝手にしてくれるらしい。手ブレまで度合いを選ぶという・・。
オートだと完全に被写体を判断して合わせるらしい。シーンだと撮影者が被写体に合わせたモードに設定してあとはカメラまかせ、の違いのようだ。
けど、初心者を脱したら、自分の意思で撮影したいよね。このカメラを選ぶ理由に撮影者の意思を写真に反映できる、というのがあると思うよ。
そうしたい人は、Pモードから始めましょう。
Pはプログラムってことで全自動だと思われがちだけど、自動にカメラが判断した露出に自分の意思を反映させることもできるモードです。
モードダイヤルをPにセット。

液晶画面はこんな表示。

左側にずらっと並んだアイコンがその時の設定。まだ全部なんだかわからない・・。
軽井沢で撮影。Pモードで何もしないで。

P F2.5 1/1250 ISO125
お、いいね。写りの良いカメラって、滑らかな部分がヌメっとした質感に写ると思いません?
レンズも優秀。昔の広角ズームに合ったタル型の歪みがあまりない。周辺光量も落ちてないし、端の画像も流れていないよね?いいんじゃない~。
けど、自分の設定ミスで・・。
芝生の発色が派手すぎ、なんかコントラストが高過ぎ。

P F4.0 1/250 ISO125
このピクチャースタイルという設定があるのですが。
これはEOSの一眼レフと同じらしく、このG7XMark2からGシリーズに搭載されたようです。他の機種にはまだないらしい。
コントラストとか発色彩度とか仕上がり具合を風景とか人物とかからモードを選べられる。
さっきのファインダー画面の右上「Q」を押すと右側に出てくる。このアイコンをタッチして選べる。

で、このようにオートにしておけばいいものを・・。
自分はブログ用に撮った画像をフォトショップでリサイズするついでに彩度とコントラストを上げちゃう。ブログの小さい画像でもはっきり見えるように。
それが面倒なので、このピクチャースタイルは自分のカスタマイズした設定を3つセットできるので、彩度とコントラストとシャープネスを目いっぱい上げた自分セットで撮影してしまった。
この度合いがわからないのでこんな派手くっきり写真になった・・。やりすぎた。今後はオートから試そう。
ISO感度もオートで。フィルム時代には無かった感覚ですよね。

なんか逆光補正とかも勝手にやってくれる設定。どうなるか試してみます。

で、このカメラのウリ機能。レンズの根元にあるコントロールリングです。これがぐりぐりと回る。

他社の1型コンデジにもついているんだけど。こいつのはスムーズとクリックの動作が2モード替えられる。例えばズームをスムーズに変えたければこれをスムーズにしておけばいいし、ズームを焦点距離ごとにステップ変更する場合はクリックにする。絞り値を替える場合もステップがいいね。
それでその動きレスポンス止まり具合が他社よりこいつがメリハリが合って気持ちよかった。それがこのカメラを選んだ大きな理由。
もう一箇所コントロールホイールというのもあるので今後出てくるから間違えないように。
でそのリングをクリックにしてステップズームをやってみると。

28ミリ、35ミリとカチカチっと切り替えできる。リングを回している感覚で湾曲した液晶表示になっているところもいいね。
昔ながらのMF一眼レフ時代からカメラをやっているおっさんは、単焦点レンズを愛用。レンズ焦点距離は単に広く写るとか遠くのものが寄れるだけじゃなく、広角のパース(遠近感)や望遠の圧縮効果(背景も寄ってくる)を表現に使っているのだ。
で、さらに失敗したのがこれ。
何でこんなに露出がオーバーなの?

P F4.0 1/100 ISO125
どうも露出が安定しないのかこの後逆光でどアンダーになるし。難しいカメラなのか?
よくわからないけど、帰って見たらホワイトバランスがオートにしたつもりがずっと「晴天」モードで撮影してしまっていた、曇天なのに。それが原因かもしれない。今後判断してみましょう。
で、こんなに屋根も背後の山も空も白く飛んでいる。仕上がりを見てぎょっとなったので、
露出補正してみました。
このカメラのウリその2.露出補正ダイヤルがあるのだ。それも質感がよろしいダイヤル。

モードダイヤルの下にある数字のやつね。
これを操作しますと、
液晶画面下部にバーが現れ、露出補正値出ます。

このバーは数秒でこのように消えていきますが、その下には常時露出補正値が出ていますから確認できます。

使いやすいぞ露出補正ダイヤル。昔の一眼レフの位置だもの、慣れている。
さっきの場所で-1露出補正。

P F4.0 1/200 (-1補正) ISO125
まだ空が白飛びだけど、この辺は撮影者のお好み。何処に露出を持って来るかだから。
それとプログラム撮影で忘れてはいけない。プログラムシフト。
これが出来るから自動モードでも撮影者の意思を反映できるのです。
まずはAEロック。
これはシャッターボタン半押しで測光した場所で出た露出値を固定する。シャッターボタンを離して構図を変えようとカメラを動かすとまたその位置の露出になっちゃうよね。最初測光した露出で行きたいならシャッターボタンを半押したままでカメラを動かせばいいんだけど。この画面の右にある*ボタンを押すとシャッターボタンを離しても露出は固定されます。これがAEロック。
でAEロックをすると下に絞り値とシャッター速度の組み合わせ値が2段のバーで表示されます!カッコイイ!

で今度はコントロールホイールね。このホイール廻るし四隅が押せるんだけど。さっきのリングじゃない方ね。

これを回すと、この組み合わせのまま絞り値とシャッター速度を変更できます。この組み合わせはカメラが自動で出したものだからそのまま。
絞り値やシャッター速度を別に変えたければこの後の撮影モードを選ぶことになります。
これは今回は使わずに、そのままPで撮り続けたのだが。
陽は出ていないが逆光で撮ったら、今度はアンダーになってしまった・・。うーん。ホワイトバランスのミスなんだろうか?いろいろ撮影してみて癖をつかんでみないと。
これはこれでリゾート地に訪れた曇天のおどろおどろしさを表現していたのでオッケー。こういうのが撮影者の表現だから(笑)。あのぽっかり浮かんだ黒雲が撮影したかったのだ。

P F4.0 1/1250 ISO125
まあ、Pモードでこれだけ露出が気難しいなら撮影のやり応えがあるってもんだ。もっと撮影してみないとわからないですけど。オートやシーンモードならちゃんと写るんでしょうから。
Pモード以外ですと。
モードダイヤルを一つ回して。

TV・シャッター速度優先AEですね。

キャノンは伝統的にシャッター速度優先だった気がするんですけど。動きモノ、スポーツとか乗り物とかの動きを止める高速シャッターで撮影するのに向いているモードです。
コンデジで動き物はあまり撮影しないので・・。風景で渓流や滝の流れを表現するのにスローシャッターを使ったりね。そういう時は三脚が必要ですけど。
レンズ根元のコントロールリングをぐりぐり回すと

1/3ステップでシャッター速度が変わります。くりくりと。速くすれば動きモノが止まります。遅くすれば動きが流れて表現できます。手ブレ補正があるから結構なスローシャッターが手持ちで撮れますけどね。
次。
AV・絞り優先AEモード。

絞り値を変更。光の通る量をコントロール。目的としてはピントの深さをコントロール。
絞りを開ければ(小さい値にする)ピントの合う奥行きが短くなります。接写したりで絞りを開ければ背景がボケている写真が撮れます。モノや人物撮影などテーマを主張する撮影に最適。望遠レンズほど効果的。
絞りを絞れば(大きな値にする)背景の奥までピントが合ってきます。風景とかスナップとか情報を伝えたい写真でピントを全面に合わせたい時、広角レンズの方が効果的。
またレンズは絞り開放(一番小さな値)近辺では描写が甘いので、1~2段絞ってやると画質がアップします。絞り過ぎても画質は落ちます。そのあたりの折り合い。甘い描写も味ですけど。
コントロールリングをぐりぐり回すと、

絞りが1/3ステップでくりくりと変わります。これが画面と見事にリンクしてね。本当にレンズ付け根の絞りリングを操作するあのMFカメラの感覚が蘇ります!
この気持ちよさもこのカメラを選んだ理由です。
ちなみに晴天の屋外で絞りを解放に開けるとあっという間にシャッタースピードが追い付かなくなります。このカメラ1/2000までがシャッター速度。けど減光させるNDフィルターを3段分内蔵しているという!これで屋外でも絞りが開けられます。凄いなあ。
MFカメラの時はこのモードばっかりでした。絞りを勉強したければぜひ使ってみましょう。
最後。
M・マニュアルモード。

もう全手動です。絞りもシャッタースピードも自分で設定して組み合わせを考え適正露出を探します。

コントロールリングを回すと絞り値、コントロールホイールを回すとシャッター速度が変えられます。
けど適正露出はどうやって測るのか?
カメラの初期は露出計も内蔵されていませんでした。所有していたライカM2やアサヒペンタックスも露出計が付いていない。単体露出計を手に持って露出を測ってその値をカメラにセットしていましたね。あとは勘。もしくはフィルムの箱に天気に合わせたセット値が書いてあったのでそれを見てセット。いやそんな時代に生きてませんでしたからクラシックカメラ趣味の時です。
その後露出計が内蔵され、さらにAEとプログラムが出現したと。
このG7XMark2にはちゃんと露出計がインジケーターに出ますから安心を。
それはISOを固定するんです。
いや、フィルム時代にカメラをやっていたおっさんは今のISOが動かせる感覚の方が理解できません!
ISOはそのフィルムに合った感度ですから。普通にフィルムはISO100で、そのうちISO400のフィルムが使えるようになった。ISO800のフィルムも出たけど粒子が荒くて使い物にならなかった。それがフィルム時代です。
さらに、それはネガの話で、ポジはもっとシビアです。ポジというのはスライドフィルム、リバーサルフィルムと言ってました。
広告原稿はネガの紙焼きじゃなくてポジで入稿します。今じゃデータで入稿ですから。デジカメ世代の人は何だかわからんでしょう。
でポジだとISO100以下で、コダクローム64とか。派手な発色で有名なフジフィルムのべルビアはISO50でしたから。しかも実効感度はISO40と言われそれにセットするともうスローシャッターのみ。手持ちで撮るのが困難な世界に挑戦です。みんなジッツオとかのゴツイ三脚持っていましたから。
今でしたらそれじゃあISOを上げればいいやってことになりますけど、フィルムの実効感度なんで上げられないんだってば!
マニュアル露出でISOが動いたらそれこそ頭がパニックになりますからこれは正解。
まず画面右下のISOAUTOをタッチしまして、ISOを設定。
とりあえずISO800にしてみました。

これもタッチで変えられます。
そうすると下の露出補正のバーが露出インジケーターになります。
これはとりあえず絞りF4.5のシャッター1/125セットしたらインジケータでマイナス3以上アンダーと出ましたね。

なので絞りを開けてみましょうか。この辺はピントの合う範囲(被写界深度という)との関係も出てきます。
インジケーターでは、まだ1と2/3段アンダーと出ていますね。

シャッタースピードを変えてみましょう。これは動きを止めたり流れを表現したり手ブレを防ぐという関係性があります。
1/60まで遅くしてみたらあと2/3段アンダーですね。

ここで最後の微調整。背景がボケてもいいなら絞りを開ける。手ブレが心配なければシャッターを遅くする調整で、これはお好みです。
私の場合、MFカメラはシャッターダイヤルよりも左手で絞りリングを操作する方が楽なんで絞りで調節していましたけど。
F2.2に絞りを開けて適正露出になりました。これがマニュアル露出の世界です。
露出補正をしたければ絞りかシャッタースピードを動かしてインジケーターでプラスマイナスを見てやればオッケー。

機械式シャッターのMFカメラではシャッター速度を電気的に調整できなかったのでAEが搭載されていなかったのでこのやり方で撮影します。
機械式のオリンパスOM-1やニコンFMを使っていた時はこうやっていました。ファインダーの中の露出計の小さなドットの光(ダイオード?)や小さな針の動きを見ながらです。
それが楽しかったのですよ・・。
デジカメが出る前は写真学校の学生はまずニコンFM2を買って使って絞りとシャッタースピードの関係を覚えたのです。
え?このマニュアルモードは何に使うかって?
うーん、いじって遊びたい時(笑)。
目的があって最初から絞りやシャッタースピードの値を決めて撮影する場合、露出補正するよりそのどちらかをちょっと変えればいいので撮影が速いっというメリットがあります。
キャノンG7XMark2、いじりがいのあるやつのようですぜ・・。ここまでやってあとはカメラまかせの方がいいかもね。いじるところ多すぎるから。

これだけ大きなレンズを駆動するんでそのモーター辺りからダメになりそうな予感ですね。近所のカメラ量販店の通販で買ったので、修理しながら使うんでしょう。
だって、ブログ撮影用なんで半端なくシャッター押しますから。ポケットに突っ込むような扱いですし。耐久性が問われます。防水デジカメが結構長く使えるのはレンズを駆動しないからかもしれませんね。
ブログを始めてからカメラは消耗品と化していますが、こいつは長く持ってほしいなあ、値段も値段だし。
もうちょっと撮影して、癖をつかんでからですかね。実力発揮は。
ブログ画像用としてはもう十分すぎる性能ですね。